研究課題/領域番号 |
06454372
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
野口 芳一 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50180724)
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研究分担者 |
佐藤 忍 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80244424)
伊藤 隆明 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70168392)
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キーワード | インスリン レジスタンス / グルコース トランスポーター / グリコース クランプ |
研究概要 |
担癌状態では単純な飢餓とは異なる癌に特異な代謝異常が引き起こされる。癌患者の死亡原因は、癌自体による物理的な影響より癌により引き起こされる癌悪液質によるものが多い。本研究では単癌時の代謝異常を1.各種癌組織におけるglucose transporterの解明(GLUT1-5)、2.insulin-dependent glucose transporterのinsulinに対する感受性及び反応性、3.glucose transporterからみた術前高カロリー輸液の意義とこれに及ぼす各種hormoneの効果から検討することを目的し施行した。 95年度の結果と96年度の発展 1.人癌24例中6例にGLUT1(erythrocyte type)がcell membrare及びcytoplasm中に認められ、約25%にGLUT4がcytoplasm中に発現している事を確認、これはインスリン抵抗性発現の有無(euglycemic hyperinsulincmic glucose clampのM値)とは関連せずこれらの症例ではインスリンを投与し強制的に栄養補給すると生体の栄養補給とはならず癌の発育をより助長する可能性のあることが新たに判明した(95年American Association for Cancer Reseach採用発表予定)。現在胃癌100例で検討中。 2.MCA担がんFischer ratの脂肪組織のインスリン刺激時の糖輸送活性は著明に減少し又、細胞膜上のグルコーストランスポーターGLUT4)は悪液質状態では著明に減少している。この減少は細胞内プールの減少及び細胞内から細胞膜へのtranslocationでの障害によるもので、control ratではインスリン刺激により有意に増加するが担癌ratではこの上昇が抑制されていることがあらたに判明した(95年日本癌学会発表予定)。 3.これまで約50例の担癌患者に対するeuglycemic hyperinsuincmic glucose clampの検討でほとんどの症例でインスリン抵抗性が存在すること、これは病態のstageとは相関しないこと、体重減少とも関連せず、腫瘍依存性の変化であることが判明した(95年日本外科学会採用発表予定)。インスリン抵抗性の顕著な例ではinterlcukin-6が上昇していたが、これは癌により産生されるものではなく、このcytokineがインスリン抵抗性発現と関連するか否かに関しては今後更に検討を中である(投稿中)。
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