研究課題/領域番号 |
06454378
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研究種目 |
一般研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
深尾 立 筑波大学, 臨床医学系外科, 教授 (50091921)
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研究分担者 |
小田 竜也 日本学術振興会, 特別研究員
石川 詔雄 筑波大学, 臨床医学系外科, 助教授 (50134226)
大原 潔 筑波大学, 臨床医学系放射線科, 助教授 (10034125)
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キーワード | 膵癌 / 肝転移 / 術後再発 / 術前照射 / 補助治療 / 肝機能検査 / E-カドヘリン |
研究概要 |
研究目的:外科療法を中心とした膵癌の集学的治療の進歩は著しいが、術後肝転移再発による死亡率が未だに極めて高く、肝転移抑制に有効な補助療法の工夫が必要とされている。そのような補助療法の開発を目的とし、次の検討をした。1、癌局所動脈内抗癌剤+フィブリン糊重点法の開発と有効性の評価。2、膵術前照射の病理学的影響と、膵癌術後肝転移抑制に対する術前照射の臨床的有効性の評価。3、膵癌細胞のE-カドヘリンDNA・mRNAの変異の確認と、肝転移との関連性の探求。4、膵癌の集学的治療プロトコールを作成し、筑波大学関連医療機関における共同研究。5、膵切除術中の肝の血行遮断や抗癌剤肝動脈注入による肝障害予防。 方法と結果:1、市販医療用フィブリン糊がアプロチニン非添加で一定時間後に溶解することを、in vitroで確認し、イヌの腸間膜動脈と膵支配動脈に注入し、一定時間後の溶解を確認した。膵実質に対する影響は軽微であることが確認され、臨床応用可能と考えられた。2、術前照射の膵への影響をみるため、サルでの実験の準備としてサルを試験開腹し、照射法を検討した。臨床的には膵癌患者で膵癌切除不能症例に対し、姑息的な放射線照射を3例に行ったので、その臨床的な効果を検討している。3、膵癌細胞のE-カドヘリンDNA・mRNAの変異の検討は、症例を増やして検討中である。4、筑波大学関連医療機関との共同研究のための膵癌の集学的治療プロトコールを検討した。5、肝機能評価の方法は、Trimethadioneを用いた肝予備能検査として臨床的に応用中である。
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