我々は、遊離肝細胞を用いた体外循環型ハイブリッド人工肝臓の開発を目的として、以下に示すように in vitroにおける人工肝モジュールの評価並びに実験動物を用いた体外循環による評価をおこなった。結果、以下のような新知見を得た。 我々が、開発したコラーゲンゲル内肝細胞高密度潅流培養法を応用し、作製した体外循環型ハイブリッド人工肝モジュール(ウサギ用)を、ウサギ無肝モデルに対して体外循環を行い機能評価を行った。ラット無肝モデルを用いて既に確認されたアンモニア上昇の抑制に加えて、凝固機能の維持においても有効であることが確認された。これに関して、生存時間の検討を含めて詳細を追加検討中である。 ハイブリッド型人工肝の保存法の開発を目的として、コラーゲンゲル内培養肝細胞を用いて4℃での保存について検討した。肝細胞の機能を保持した状態で2週間以上の保存の可能性が、示唆された。これをもとに、モジュールを用いた保存について更に検討を加える予定である。
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