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1995 年度 実績報告書

血管内皮細胞増殖性サイトカインによる気管支血流改善法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06454404
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

新田 澄郎  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60006096)

研究分担者 小山 邦広  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10221699)
神楽岡 治彦  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (10177339)
曽根 康之  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70167477)
大貫 恭正  東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (20194235)
キーワード血管内皮細胞増殖性サイトカイン / 塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF) / 気管支血流改善
研究概要

ビ-グルズ雑種成犬を用い、全身麻酔下に左肺、自家肺移植、同種肺移植を行った。
その後、気管支吻合部を左内胸動脈分枝よりなる有茎心膜脂肪組織で被覆した群(A群)、被覆後フィブリン糊を吻合部に投与した群(B群)、フィブリン糊を使用せずbFGFのみを局所投与した群(C群)、フィブリン糊にNa2HPO4溶液で、溶解したbFGFを混和した後局所投与した群(D群)、に分類した。
さらにC、D群を、PHを一定にし、濃度を変化させた群(至的濃度決定)、濃度を一定にし、PHを変化させた群(至的PH決定)で、手術直後、3日、7日にレーザードップラー血流計による気管支粘膜血流量を、さらに7日に電磁流量計による左内胸動脈血流量を測定し、各群で比較検討した。
有茎心膜脂肪組織による気管支吻合部被覆の方法は、左内胸動脈分枝を有する有茎心膜脂肪組織を遊離した後、左内胸動脈の末梢側、被覆に関係無い側枝、右内胸動脈の中枢、末梢側を結紮した。吻合部の裏側に茎を通し、吻合部を巻くように被覆する。左内胸動脈血流を測定することにより、吻合部気管支血流が測定できる。左内胸動脈に電磁血流量計プローブを装着し、中枢側を遮断、解除することにより内胸動脈血流量を測定した。気管支粘膜血流量は、左右上葉分岐部で測定し、左右気管支血流比で測定した。
また測定後、左腕頭動脈より青色に着色したシリコンラバーを注入し、血管増生の状態を血流到達の肉眼所見、創傷治癒の状態、拒絶反応の状態を組織学的所見より検討した。
また、さらに詳しい血流の検討を行うため、7日に左内胸動脈より造影剤を注入した有茎心膜脂肪組織を介する血流の状態と、下行胸部大動脈から気管支動脈を介して気管支吻合部に到達した血流の状態を軟線撮影装置(SOFTEX)で撮影し、有茎心膜脂肪組織を介したサイトカインの効果を検討する。
bFGFの濃度は、40-100ng/ml,PHは7.3・7.5で気管支粘膜血流量、内胸動脈血流量による定量的測定で、著しい改善を示した。また、シリコンラバー注入による組織学的検査でも気管支粘膜下までの改善を認めた。それはSOFTEXによる像でも確認された。bFGF以外の血管内皮細胞増殖性サイトカインでは、TGF-β,PD-ECGFで同等の効果を確認した。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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