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1994 年度 実績報告書

脳血管攣縮の発生機序;収縮蛋白系のCa^<2+>感受性亢進に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 06454410
研究機関東京大学

研究代表者

佐々木 富男  東京大学, 医学部(病), 助教授 (10134561)

研究分担者 好本 裕平  東京大学, 医学部(病), 助手 (50242061)
金 彪  東京大学, 医学部(病), 助手 (90231290)
キーワード平滑筋収縮 / カルシウムイオン / くも膜下出血 / 脳血管攣縮
研究概要

1.[実験方法]
(1).大槽内自家動脈血2回注入法にてくも膜下出血(SAH)を作製した。
(2).SAH作製7日目に,脳血管撮影にて脳血管攣縮の発生を確認した後に脳底動脈を摘出し,リング状標本を作製して実験に使用した。
(3).脳底動脈平滑筋の細胞内Ca^<2+>濃度は,Fura-2を用いてCAF-110にて測定した。
2.[実験結果]
(1).細胞外液のCa^<2+>濃度をpCa 8からpCa 2まで変化させた場合の平滑筋細胞内Ca^<2+>濃度の上昇は,pCa 6からpCa 2に於いてSAH(-)のコントロール標本よりもSAH(+)の攣縮標本のほうが顕著であった。
(2).標本をionomycin処理した場合,SAH(-)のコントロール標本では細胞外液Ca^<2+>濃度の増加に伴って平滑筋細胞内Ca^<2+>濃度の明らかな上昇が認められたが,SAH(+)の攣縮標本ではその上昇は僅かであった。
(3).細胞外液のCa^<2+>濃度を低濃度から高濃度へと上昇させた場合の脳底動脈標本の張力の発生は,SAH(+)の攣縮標本の方がSAH(-)のコントロール標本よりも弱かった。
以上の結果から,SAH発生7日後の攣縮血管では平滑筋細胞のCa^<2+>透過性は亢進しているが,それに連動する張力の発生機構に何等かの障害(例えば,収縮蛋白のリン酸化の障害,等)が生じている事が推察された。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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