研究課題/領域番号 |
06454418
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
阿部 雅光 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (20136427)
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研究分担者 |
峯田 寿裕 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (20264187)
白石 哲也 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (70206275)
田渕 和雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50116480)
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キーワード | glioma / herpes simplex virus / mutant virus / gene insertion / antiviral agent / viral therapy |
研究概要 |
変異型単純ヘルペスウイルス1型を、悪性脳腫瘍の治療へ応用することを目的とし、本年度においては、次のような研究実績を得た。まず、リボヌクレオチド還元酵素が欠失したウイルスhrR3を精製し、この変異型単純ヘルペスウイルスが、神経膠芽腫細胞株U-87MG)をin vitroの系で破壊し、またヌードマウスを用いた同細胞株皮下腫瘍モデルにおいても、このウイルスが有意に腫瘍の増大を抑制することを確認した。またこのウイルスには、Escherichia Coli由来のlacZ遺伝子が挿入されており、腫瘍細胞内でのウイルスの増殖をX-gal染色で確認している。更にこの変異型ウイルスは抗ヘルペス剤であるganciclovirに超過敏性を示すことから、生体内での増殖はよりcontrolされ易いと考えられ、より臨床応用に近い変異型単純ヘルペスウイルスであると考えられた。この一連の研究成果は峯田が共同研究者と共にCancer Researchに発表している。また、研究計画書に記した如く、神経毒性に関与する遺伝子(ICP34.5)及びリボヌクレオチド還元酵素両方の遺伝子が欠失したdouble mutant型の単純ヘルペスウイルス1型を新たに作製し、G207と命名した。現在この変異型ウイルスが、in vitroにおいて神経膠芽腫細胞株を破壊することを確認しており、in vivoにおいても悪性神経膠腫を破壊可能であるか、またその臨床応用の可能性に向けて、精力的に解析中である。
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