研究課題/領域番号 |
06454424
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
谷 栄一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40068424)
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研究分担者 |
南 伸卓 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90229766)
山浦 生也 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (50239844)
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キーワード | 脳血管攣縮 / KC1 / セロトニン / 血管平滑筋 / フォスファターゼ |
研究概要 |
脳血管攣縮モデルおよび脳血管収縮モデルは家兎脳底動脈で作製した。前者はtwo-hemorrhage法、後者はKC1またはセロトニンの局所投与により作製し、生理的食塩水の局所投与群をコントロールとした。脳底動脈のセリン/スレオニン フォスファターゼの活性測定には、^<32>Pでラベルしたフォスフォリラーゼaを基質として用い、フォスファターゼ1の活性は1nmol/Lオカダ酸存在下のフォスファターゼの活性を、フォスファターゼ2Aの活性は1nmol/Lオカダ酸によって抑制されるフォスファターゼ活性として測定した。筋線維抽出中のフォスファターゼ1の平均活性はコントロール群で3.58±0.26nmol/min/mg、脳血管攣縮群のday2で3.22±0.12nmol/min/mg、day4で3.01±0.16nmol/min/mg、cytosol抽出中のフォスファターゼ2Aはコントロール群で0.90±0.07nmol/min/mg、脳血管攣縮群day2で0.75±0.10nmol/min/mg、day4で0.62±0.17nmol/min/mgで、フォスファターゼ1および2Aともに脳血管攣縮群で有意な減少が観察されたが、KC1およびセロトニン群では有意な変化はなかった。フォスファターゼ1はミオシン軽鎖およびカルポニンの脱リン酸化、フォスファターゼ2Aはカルポニンおよびカルデスモンの脱リン酸化に関与しているので、両フォスファターゼの減少は血管壁の筋収縮性を強化するものと考えられる。
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