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1996 年度 実績報告書

軟骨コラーゲン遺伝子異常による軟骨形成異常

研究課題

研究課題/領域番号 06454428
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

林田 賢治  大阪大学, 医学部, 助手 (50273686)

研究分担者 安井 夏生  大阪大学, 医学部, 講師 (00157984)
越智 隆弘  大阪大学, 医学部, 教授 (80112035)
キーワードコラーゲン
研究概要

平成8年度内に軟骨形成異常につき,3つのテーマで研究を行った.
第一は,軟骨コラーゲンのXI型コラーゲンα2鎖の遺伝子発現制御に関する研究である.XI型コラーゲンα2鎖のプロモーターの種々のフラグメントをレポーター遺伝子につないだコンストラクトをもつトランスジュニックマウスを作成することによりin vivoで解析した.本研究により,XI型コラーゲンα2鎖遺伝子のプロモーター部分には,胎生期の軟骨の形成を発生の時間軸と体の位置軸に沿って制御する領域があることを明らかにした.
第二の研究は,軟骨形成性の骨軟部腫瘍の軟骨コラーゲン遺伝子発現につき解析した.その結果,腫瘍部の組織において,腫瘍の分化度,悪性度に応じてXI型コラーゲンのα1,α2,α3鎖それぞれの遺伝子においてmRNAレベルでスプライシングパターンに違いがあることが解明された.この事実は,腫瘍組織でさまざまな細胞内蛋白分子の遺伝子発現におけるスプライシング異常が過去に知られてきたが,それらに加えて,腫瘍組織が合成,分泌している細胞外マトリックス分子の遺伝子発現にもスプライシング異常が存在し,合成される細胞外マトリックスも種々の異常分子を含んでおり,さらにそのマトリックス異常がさらに腫瘍組織の分化度や悪性度の性格を反映しているというマトリックス形成性の骨軟部腫瘍に対する新しいコンセプトを導き出した.
第三の研究は,軟骨コラーゲンであるIX型コラーゲン遺伝子異常を導入したトランスジェニックマウスを用いて,軟骨コラーゲン異常が関節と脊椎椎間板の異常をきたすことを示した研究であり,本研究によりヒトの関節,脊椎疾患において軟骨コラーゲン遺伝子異常が関与している可能性が示された.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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