研究課題
一般研究(B)
1.妊婦におけるトキソプラズマ抗体の保有率(1)IgG抗体妊婦300例について、ELISA法によりIgG抗体を検出した。27例(9.9%)に陽性であり、残りの237例(90.1%)は陰性であった。陰性群は、妊娠中に初感染のリスクがある。(2)IgM抗体妊婦300例につき、ELISA法によりIgM抗体の検出を行った。2例に疑陽性があったが、残る298例は陰性であった。妊娠中の初感染はみられなかった。2.妊婦におけるサイロメガロウイルス抗体の保有率(1)IgG抗体妊娠300例につき、ELISA法によりIgG抗体を検出した。248例(82.7%)が陽性であったが、残りの52例(17.3%)は陰性であった。これらの陰性例は、妊娠中の初感染のハイリスク群である。従来、本邦の妊婦では95%が抗体陽性であると云われてきたが、今回のデータでは、それが82.7%と低下していることが明らかになった。(2)IgM抗体妊婦300例について、IgM抗体を検出した所、4例に疑陽性者があったが、296例は陰性であった。今回の研究により初感染のハイリスク群としてのトキソプラズマとサイトメガロウイルスの抗体陰性者が、それぞれ90.1%と17.3%あることが明らかになった。
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