研究課題/領域番号 |
06454469
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
金山 尚裕 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (70204550)
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研究分担者 |
能登 裕志 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (80115500)
住本 和博 浜松医科大学, 医学部, 助手 (30126817)
寺尾 俊彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60022852)
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キーワード | インターロイキン-8 / 尿中トリプシンインヒビター |
研究概要 |
陣痛発来や頚管開大は炎症性サイトカインにより誘導されるので、そのサイトカイン産生を抑制する物質が早産の治療薬になると考えられる。最近、尿中トリプシンインヒビターがインターロイキン-8の産生を抑制することや、尿中トリプシンインヒビターは羊水中に多量に含まれる胎児尿由来の生理的物質であることを発見した。これを頚管に局所投与することは頚管からのサイトカイン産生を抑制し頚管熟化を阻止すると考えた。本年度は尿中トリプシンインヒビターが早産予防薬として有効か否かの研究を行った。 1)尿中トリプシンインヒビターがin vitroの系ではインターロイキン-8の発現を抑制することをすでに報告しているので、尿中トリプシンインヒビターの局所投与で種々の動物の頚管熟化が抑制されるか検討したところ、ラット、モルモット、家兎でインターロイキン8による頚管熟化を尿中トリプシンインヒビターが抑制した。 2)尿中トリプシンインヒビターがサイトカイン産生を抑制する機序解明を行った。頚管細胞の培養系を用いて尿中トリプシンインヒビターの作用部位が細胞膜であるのか細胞内であるのかを検討したところ細胞膜上で尿中トリプシンインヒビターが作用することがIL-8mRNA、細胞内カルシウムの解析で判明した。 3)エンドトキシンによる動物の早産モデルを作成を試みたところラット腹腔内にエンドトキシン50μg/kgを投与すりことにより高頻度に早産を引き起こすことが明らかになった。
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