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1995 年度 実績報告書

ヒト胎児の知覚系・運動系の神経制御ならびに機能発現機構の発達過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454476
研究機関九州大学

研究代表者

中野 仁雄  九州大学, 医学部, 教授 (40038766)

研究分担者 井上 善仁  九州大学, 医学部, 助手 (20260698)
佐藤 昌司  九州大学, 医学部, 講師 (00225947)
鍋倉 淳一  九州大学, 医学部, 助教授 (50237583)
小柳 孝司  九州大学, 医学部, 助教授 (30136452)
キーワードヒト胎児 / 中枢神経系制御 / 覚醒 / 脳性麻痺 / 胎児行動 / 動物実験 / 神経生理学 / パッチクランプ法
研究概要

I.ヒト胎児における中枢神経系制御の生理的な発達過程-骨盤位と頭位の胎児の眼球運動の相違-:妊娠32週以降において同一の胎位を保続した骨盤位の胎児11例、頭位の胎児12例、計23例の妊婦36-41週における眼球運動の観察を行った。骨盤医の胎児における水平、垂直、斜め方向の各々の眼球運動数が全眼球運動数に占める比率は、各々70.3%、17.4%、13.1%で、頭位の胎児の60.3%、11.0%、9.1%と比較して水平方向の運動の比率が有意に低値であると同時に、垂直、斜め方向の運動の比率が有意に高値であることが明らかとなった。このことから、妊娠末期において骨盤位を呈し続ける胎児においては、眼球運動系の神経制御機構の子宮内における発達過程が頭位のそれとは異なっていることが示唆される。
II.ヒト胎児における中枢神経系制御の病的な逸脱過程:脳性麻痺ならびに神経発達遅滞の潜在的な危険因子と報告されている子宮内発達遅延、骨盤位、羊水過多および母体へ中枢神経系作働薬を投与されている妊娠34週以降の胎児を、これらの症例に特異な行動パターンの存否について、データの収集をつづけている。
III.動物実験系を用いた胎生期における知覚系・運動系の神経制御の発達過程-感覚系伝達神経回路網の発達時期の解明-:脳薄切片に微小電極法を用いて、体性感覚伝導中継核の神経細胞における入力様式について、中枢神経系のなかで最も普遍的な興奮性神経伝達物質であり、加えて神経回路の可塑性を制御しているグルタミン酢作動性ならびに抑制性入力であるGABA作動性入力の発達過程の解明を検討している。さらにパッチクランプ法を用い、個々の神経細胞におけるGABA受容体応答およびグルタミン酸受容体応答の発達に伴う変化も併せて実験をつづけている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Koyanagi T: "Brain function in utero unique to the developing fetus" Fetal and Maternal Medicine Review. 7. 129-141 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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