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1994 年度 実績報告書

ベル麻痺の病因-ヘルペスウイルス説-の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454488
研究機関愛媛大学

研究代表者

柳原 尚明  愛媛大学, 医学部, 教授 (40025581)

研究分担者 比野平 恭之  愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (00238320)
村上 信五  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80157750)
湯本 英二  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (40116992)
暁 清文  愛媛大学, 医学部, 助教授 (00108383)
キーワード顔面神経 / ベル麻痺 / 単純ヘルペスウイルス / 潜伏感染 / PCR / 中和抗体
研究概要

ベル麻痺(突発性顔面神経麻痺)が単純ヘルペスウイルス(以下、HSV)により惹起されることを証明するため、これまでにマウスを用いてHSV初感染による顔面神経モデルを作製してきた。本年はこの動物モデルに対し様々な検討を加えた。
1.顔面神経麻痺モデルにおけるHSVの感染を、ウイルス同定法としては最も感度の高いPCR法を用いて、部位別に、経時的に検討した。HSVは接種後3日目には顔面神経に入り、7日目には接種側顔面神経から脳幹に存在していた。
2.顔面神経麻痺モデルの病理組織学的および免疫組織学的検討を、これまで行ってきた側頭骨内顔面神経のみならず脳幹部に対しても行った。ウイルス性炎症所見が顔面神経運動核から下行脚に見られ、脳幹部におけるHSVの存在もABC法にて証明した。
3.モデル動物における顔面神経麻痺は一過性であり、麻痺は発症後1週にて治癒するが、その後のHSV潜伏感染の成立を共生培養法を用いて証明した。HSV接種後3週および2ヶ月時に顔面神経節、三叉神経節で潜伏感染は成立していた。
4.麻痺モデルの顔面神経本幹における組織学的変性と電気的変性の割合の比較を画像処理解析装置を用いて行った。HSVによる神経変性では顔面神経本幹の残存神経数と筋電図域値は低い相関を示した。
5.顔面神経麻痺モデルにおけるHSV中和抗体価の変動を経時的に測定した。抗体価はHSV接種後8日目より上昇し、28日目には32〜256倍にまで上昇した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 柳原尚明: "小児の顔面神経麻痺の特徴-臨床統計的観察-" 小児耳鼻咽喉科. 15. 25-27 (1994)

  • [文献書誌] 柳原尚明: "HIV感染者に発生した顔面神経麻痺" Facial N.Res.JPN. 14. 125-128 (1994)

  • [文献書誌] 村上信五: "Hunt症候群におけるvaricella-zoster virusの検出" Facial N.Res.JPN. 14. 141-144 (1994)

  • [文献書誌] 杉田俊明: "ウイルス性顔面神経麻痺動物モデルの組織学的研究" Facial N.Res.JPN. 14. 17-20 (1994)

  • [文献書誌] 羽藤直人: "HSV顔面神経麻痺モデルにおける抗体価の変動" Facial N.Res.JPN. 14. 25-28 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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