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1995 年度 実績報告書

各種味覚障害モデル動物の味蕾の組織学的変化に関する定量的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454493
研究機関日本大学

研究代表者

池田 稔  日本大学, 医学部, 助教授 (30130420)

キーワード味覚障害 / 味蕾 / 組織学的変化
研究概要

I.舌炎ラットにおける舌体部の舌乳頭の変化に関する検討
ラット舌体部の筋層内へのエンドトキシン注入により、舌炎を惹起し、舌体部を中心として、糸状乳頭および茸状乳頭の変化を検討した。
H-E染色による光顕レベルの観察で、糸状乳頭の数、長さ、粘膜下組織への炎症細胞浸潤の程度、粘膜上皮の肥厚の程度を検討した。エンドトキシン注入動物においては、糸状乳頭の長さおよび数が、有意に減少する結果が得られた。また粘膜組織の厚さも有意に増大し、浸潤細胞の増加も見られた。しかし味蕾の存在する茸状乳頭に関しては、その数や形態に、有意の変化は認められなかった。
現在、走査電顕により、糸状乳頭および茸状乳頭を含めた、舌表面の微細構造の変化を検討中である。
II.薬剤性味覚障害ラットの作製と、その舌乳頭の変化に関する検討。
薬剤性味覚障害は、味覚障害患者の原因として最も多いものであり、その病態に関する検討は重要である。現在までの実験で、ラットにテトラサイクリンを腹腔内投与することで、約30%の動物に味覚障害を惹起することに成功した。これらの動物の味覚は、休薬によりその多くが改善を示した。これらの動物の血清亜鉛値や、舌粘膜の組織中亜鉛量はかならずしも減少しておらず、薬剤の持つ亜鉛キレート作用のみで、この味覚障害を説明することは難しい。現在、舌体部表面の微細構造を走査電顕にて検討中である。また有郭乳頭および葉状乳頭に関して、光顕および透過電顕にて検討を予定している。
以上、I)II)の結果に関し、平成8年5月の日本耳鼻咽喉科学会にて発表を受領されている。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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