研究課題/領域番号 |
06454551
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
堂前 尚親 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60115889)
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研究分担者 |
梅原 久範 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (70247881)
護邦 忠弘 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (60098027)
今井 久夫 大阪歯科大学, 歯学部, 助教授 (80067024)
東 義景 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50066990)
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キーワード | 歯肉増殖症 / 歯肉増殖症発症動物モデル / Ca拮抗剤 |
研究概要 |
ニフェジピン(Ca拮抗剤)やサイクロスポリンAをはじめ、フェノバルビタール、フェニトインなどによる歯肉増殖症は難治性かつ重要な歯周疾患の一つであるが、その発生機序は未だ解明されていない。そこで、これら種々薬剤による歯肉増殖症の発生機序の解明と治療法を確立することを目的とし、まず最初に、Ca拮抗剤による歯肉増殖疾患者歯肉の臨床的および病理学的検討を加え、臨床的には歯肉増殖発症には慢性歯周炎の関与が、病理学的には固有層の線維芽細胞および血管周囲炎を伴った毛細血管の増殖が認められることを報告した(日歯周誌 36:489-502,1994)。また、新生Beagle犬10匹を2群に分け生後10カ月よりプラーク清掃後、3匹にPlaceboとして乳糖を、7匹にニフェジピンを飼料に混じて1日2回経口投与し歯肉増殖症発症モデル動物の作成を試みた。ニフェジピン投与量とその血中濃度とに固体差が生じてはいるが、血中高濃度を示す一部のBeagle犬に既に歯肉増殖を認めており、ニフェジピンによる歯肉増殖症発症動物モデル作成に成功した。そこで、これら作成されたモデル動物(Beagle犬)を用い、血中ニフェジピン濃度測定と口腔清掃状態、ポケットの測定値診断、歯の動揺度、歯槽骨吸収程度、歯肉炎症度と歯肉増殖度との関係および増殖歯肉の上皮、粘膜固有層、血管および血管壁、繊維芽細胞などの細胞・組織学的変化を光学および電子顕微鏡学的に検討すると共に生化学的にも検討中である。
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