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1994 年度 実績報告書

抗菌・消臭作用のある有床義歯の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454554
研究機関大阪大学

研究代表者

寺岡 文雄  大阪大学, 歯学部, 助手 (00099805)

研究分担者 小野 高裕  大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30204241)
荘村 泰治  大阪大学, 歯学部, 講師 (10154692)
岡崎 正之  大阪大学, 歯学部, 助教授 (30107073)
高橋 純造  大阪大学, 歯学部, 教授 (80029149)
キーワード抗菌性 / 消臭作用 / 有床義歯 / ティッシュコンディショナ- / 軟質裏装材 / Staphylococcus aureus / Stretococcus mutans / Candida alficans
研究概要

本研究の目的は、長期間有床義歯を装着しても悪臭を発生しない清潔で快適な有床義歯の開発である。植物から乾留した成分には抗菌生を有する物が多いが、特に孟宗竹を乾留した成分(竹エキス)の抗菌スペクトルは広いことがわかった。竹エキスのアルコール溶液(竹エキス濃度3%)を水に溶解させた場合の、Staphylococcus aureus、Stretococcus mutans、Candida albicansに対する最小発育阻止濃度(MIC)と最小殺菌濃度(MBC)は約2から5%で、かなりの低濃度で抗菌殺菌効果があることがわかった。竹エキスの成分分析を行ったが、40種類以上の化合物からなる混合物であり、同定できない成分も幾つかあったが主にフラン系とフェノール系の化合物であった。マウスを使って竹エキスの急性経口毒性試験を行ったが、体重の増加は見られたが死亡例は全くなく、剖検によっても異常は見られなかった。また、竹エキス中に砒素、鉛および水銀は検出されず、従来の消毒剤や殺菌剤と比較して安全に歯科の器械器具および材料に使用できる可能性が示唆された。
竹エキスのアルコール溶液を水に溶解させた水溶液で石こうやアルジネート印象材を練和した場合、抗菌性は見られたが、短時間での抗菌殺菌性は乏しかった。そのため、石こうやアルジネート印象材の短時間での抗菌殺菌には、竹エキス水溶液に浸漬するかスプレーすればよいことがわかった。
竹エキスをレジンに添加する場合には竹エキスは水溶性だあるためアルミナなどに吸着させて使用する必要があるが、竹エキスを吸着させた粉末を使用した場合には、抗菌効果が低下した。この原因を解明するのは今後の研究課題である。平成7年度は抗菌剤を添加したレジンの抗菌性およびティッシュコンディショナ-や軟質裏装材を用いても実験を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 寺岡文雄他1名: "竹エキスの抗菌性と歯科への応用に関する研究 第1報 竹エキス濃度と抗菌性との関係" 歯科材料・器械. 14(2). 219-224 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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