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1995 年度 実績報告書

抗菌・消臭作用のある有床義歯の開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454554
研究機関大阪大学

研究代表者

寺岡 文雄  大阪大学, 歯学部, 助手 (00099805)

研究分担者 小野 高裕  大阪大学, 歯学部・付属病院, 講師 (30204241)
荘村 泰治  大阪大学, 歯学部, 講師 (10154692)
岡崎 正之  大阪大学, 歯学部, 助教授 (30107073)
高橋 純造  大阪大学, 歯学部, 教授 (80029149)
キーワード竹エキス / 抗菌・殺菌性 / 床用レジン / ティッシュコンディショナ / C.albicans
研究概要

本研究の目的は,長期間有床義歯を装着しても悪臭を発生しない清潔で快適な有床義歯の開発である.平成6年度は,孟宗竹を乾留した成分(竹エキス)を用いて,S.aureus,S.mutansおよびC.albicansに対する抗菌性と殺菌性および急性経口毒性試験などを行い,歯科への応用について検討した.その結果,従来の消毒剤や殺菌剤と比較して安全に歯科の器械器具および材料に使用できる可能性が示唆された.
平成7年度は,竹エキスをティッシュコンディショナおよび床用レジンに添加し,細菌の付着を防止し,変色や劣化について検討した.ティッシュコンディショナに竹エキスを添加した場合には,竹エキス10wt%の添加でC.albicansの付着はほとんど見られず,抗菌性が認められた.また,竹エキス10wt%の添加ではティッシュコンディショナの硬さやぬれ性などのは影響がないことがわかった.
床用レジンと硬質レジン歯に竹エキスを添加し,C.albicansに対する抗菌性や付着試験を行った.in vitroの実験では竹エキスの添加による有意差(p<0.05)は見られなかった.しかし,in vivoでの実験では10ケ月間使用した義歯において,義歯床や硬質レジン歯にはデンチャープラークはほとんど付着していなかった。これらのことから,in vivoの実験では竹エキスによりデンチャープラークの付着を阻止できることがわかった.in vitroの実験で竹エキスの抗菌性が得られなかったのは,in vivoと比べるとC.albicansの菌数が極めて多いことによるものと思われる.床用レジンや硬質レジン歯に添加された竹エキスはほとんど流失しないため,高濃度の菌に対しては効果を発揮しないが,in vivoでの低濃度の菌に対しては長時間抗菌効果があると思われる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 寺岡文雄他1名: "竹エキスの抗菌性と歯科への応用に関する研究 第1報 竹エキス濃度と抗菌性との関係" 歯科材料・器械. 14. 219-224 (1995)

  • [文献書誌] 寺岡文雄他2名: "竹エキスの抗菌性と歯科への応用に関する研究 第2報 ティッシュコンディショナへの応用" 歯科材料・器械. 15. 146-149 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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