研究課題/領域番号 |
06454586
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岩澤 忠正 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (30050016)
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研究分担者 |
齋藤 佳代 日本大学, 松戸歯学部, 副手 (30205637)
清水 典佳 日本大学, 松戸歯学部, 講師(専任扱) (40154299)
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キーワード | 低出力レーザー / bone formation / osteoblast / bone nodule |
研究概要 |
Collagenase digestionにより得られたfetal rat carvarial osteoblastsを3週間培養中に低出力レーザー照射を1日10分毎日続けた実験では、培養6日目からbone noduleが形成され始めたが、対照群では10日目から形成され始めた。培養終了後のbone nodule数は3分1回のみの照射では効果がないが、6分、10分1回照射では最大35%増大し3、6、10分毎日照射群では最大55%増大し、この効果は照射量に依存していた(p<0.001 by ANOVA)。30分1回照射でも効果はあつたが10分照射より効果は少なかった。培養中の細胞数は10分毎日照射群で6、12日目で有意差(p<0.05)をもって増大したが3日目、18日目では差がなかった。アルカリホスファターゼ活性は3、6、12日目で有意差(p<0.02)をもって増大し、18日目で差はなくなっていた。コラーゲン量も12、18日目でレーザー群が有意差をもって増大した。レーザー照射によりbone nodule数が照射量に比例して最大55%まで増大しており、レーザー照射により骨芽細胞の分化が促進されることがわかった。さらに本培養法ではデキサメサゾンを添加しているにもかかわらず、レーザー照射により分化が促進されているため、デキサメサゾンの分化促進効果とは異なった系での分化促進効果であると考えられた。しかし、30分照射群のnodule数は10分照射群より低下しているため、bone neduleの形成を促進するための至適な照射量が存在し、過剰な照射は分化促進効果を低下させるものと思われた。また、細胞数も培養中期ではレーザー照射群で有意に増大しており、レーザーは細胞増殖にも促進的に働くことがわかった。アルカリホスファターゼ活性は初期からレーザー照射群で著明に増大しており、培養初期から分化促進効果が現れているものと思われた。 現在オステオカルシンのRNAプローブを作製中であり、in situ hybridization法を用いてレーザー照射によるオステオカルシン遺伝子の変化についても検討する予定である。
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