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1994 年度 実績報告書

骨粗鬆症予防を目的とするビタミンD及びその活性誘導体の栄養生化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454603
研究種目

一般研究(B)

研究機関神戸女子薬科大学

研究代表者

小林 正  神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (40068325)

研究分担者 津川 尚子  神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (30207352)
竹内 敦子  神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (80154970)
増田 園子  神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (90157206)
岡野 登志夫  神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (20131542)
キーワード活性型ビタミンD / 骨粗鬆症 / 副甲状腺ホルモン / ビタミンDレセプター / カルシウム / 骨形成 / 骨吸収 / カルシトニン
研究概要

ビタミンD(D)欠乏ラット並びに骨粗鬆症モデルラットを作成して,D及び新規D誘導体の血中D代謝物濃度やカルシウム(Ca)代謝調節因子に及ぼす影響と骨密度,骨強度に及ぼす影響について栄養生化学的検討を行った。さらに,高齢者のビタミン栄養改善に関する研究の一環として,日本人高齢者血漿中のD代謝物濃度及びCa代謝調節因子の測定を行い,高齢者のD栄養状態の現状と栄養改善方法について検討し,以下の知見を得た。
1.D欠乏並びに低Caラットを作成し,これにD及びCa代謝調節因子の濃度を変えた飼料を与え,骨密度及び骨強度に及ぼす影響を調べたところ,低Caの状態でもDの補給が十分であれば,強い骨が形成されることを明らかにした。
2.新規D誘導体であるED-71は,骨に対する作用が強く,かつ,D輸送蛋白であるDBPとの結合性が強いために,血中における持続性が優れた化合物である。骨粗鬆症モデルラットに対する骨密度並びに骨強度改善効果も良好で,骨粗鬆症の予防並びに治療薬として期待のもてる薬物であることを明らかにした。
3.高齢者においては,D栄養診断の指標となるD代謝物(25-hydroxyvitaminD)の血中濃度が若壮年者よりも有意に低く,Dの不足状態によって高値が誘導される副甲状腺ホルモン(HS-PTH)の値も若壮年者に比べて有意に高かったことより,高齢者のD栄養状態は若壮年者に比べて劣っているものと判断された。
4.低D栄養状態の高齢者に市販の総合ビタミン剤を常用量を長期連続服用させて,Dの栄養状態について検討した結果,有意の改善効果を認めたことより,この方法が,有効かつ安全なDの栄養改善方法であり,有望な骨粗鬆症の予防法の1つであることを確認した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Tamiko Kimura: "Effects of Dietary Supplementation of Calcium and Vitamin D on Bone Growth in Growing Male Rats" J.Bone Miner.Metab.12. S7-S11 (1994)

  • [文献書誌] Toshio Okano: "Roles of Parathyroid Hormone and 1α,25-Dihydroxyvitamin D3 in Bone Growth of Growing Male and Female Rats" J.Bone Miner.Metab.12. S23-S26 (1994)

  • [文献書誌] 岡野登志夫: "卵巣摘除ラットの血中パラメーターと薬物投与による変動" Clinical Calcium. 4. 40-44 (1994)

  • [文献書誌] 竹内 敦子: "ビタミンD_2を含む総合ビタミン剤の4週間連続服用が高齢者のビタミンD栄養状態に及ぼす改善効果" ビタミン. 69. 103-113 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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