研究概要 |
本研究は、幼児期から中学3年にいたる発育期において、幼児期からの身体活動の実践が、体力・運動能力の発達にどのような影響をもたらすかについて、個々の対象を追跡的に測定する手法を用いて明らかにしようとしたものである。 本年度は、三重県津市にある三重大学教育学部附属幼稚園に,1983〜1985年に入園(3年保育および2年保育)した対象幼児で、その後、附属小学校、附属中学校に在学し、幼稚園の時から有酸素的作業能および形態、運動能力の測定を継続的に受けている生徒、中学1年〜中学3年まで120名を対象とした。 有酸素的作業能は、可搬式トレッドミルを対象の在学校に運搬し、現地でダグラスバック法を用いて測定した。また、形態計測、握力、背筋力、跳躍力、自転車駆動パワー(無酸素的パワー)など、18項目にわたって測定した。 1994年8月に実施した中学3年の測定により、男子14名、女子12名について、幼児期から中学3年までの追跡的測定データが得られた。中学3年時の最大酸素摂取量の平均値は、男子2.771/分、体重あたり量54.67ml/kg/分であり、女子では、2.101/分、体重あたり量43.90ml/kg/分であった。中学2年、中学1年生については、2月に測定を実施した。 平成7年度、平成8年度まで継続することによって、約120名の個人別な発達の様子をとらえることができる。すべてのデータが出そろったところで、縦断的測定結果にもとづくデータ処理を行う予定である。
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