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1995 年度 実績報告書

プロトンやx-線などで誘発される突然変異の生成機構

研究課題

研究課題/領域番号 06454634
研究機関東北大学

研究代表者

山本 和生  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20093536)

研究分担者 小野 哲也  東北大学, 医学部, 教授 (00107509)
キーワードトランスジェニックマウス / プロトン / α-線 / x-線 / 活性酵素 / supF遺伝子 / tonB遺伝子 / LacZ遺伝子
研究概要

平成6年度からの研究で、プロトンやα-線による突然変異は、放射線の間接作用に起因する割合が高いことがわかった。次に、大腸菌染色体上のtonB-trp遺伝子領域を対象にx-線誘発突然変異を解析した。tonB遺伝子を用いた場合、旧来の報告とは異なり、欠失変異の増加はあまり見られなかった。自然変異での欠失と比べると、数塩基から数百塩基の比較的短い欠失が多く見られることが特徴である。塩基置換については、解析件数が少ないので、結論はまだ出せないが、自然変異のスペクトルとよく似ていた。生理的条件でのx-線の変異誘発作用についての情報は少ない。更に解析を続けることが必要であると思われる。
トランスジェニックマウスは、最近やっと一般的に利用の始まった実験系である。多くの困難が伴っており、まだ充分に評価は定まっていないが、幾つかの点で成果が見られた。そのひとつは、変異遺伝子の回収や、変異遺伝子のsequenceについてのknow howが得られたことである。ふたつ目には、トランスジーンの変異がマウスの年齢に依存して上昇することが明らかになったことである。どのような変異が遺伝子のどこにおきたかを明らかに出来るなら、老化と突然変異との関係をより明確に示すことが出来るかもしれない。今後はこれ等の結果を手がかりに、放射線による変異の更に精密な解析を行いたいと考えている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Akasaka,S.,and Yamamoto,K.: "Hydrogen peroxide induces G:C to T:A and G:C to C:G transversions in the supF gene of Escherichia coli." Molecular and General Genetics. 243. 500-505 (1994)

  • [文献書誌] Akasaka,S.,and Yamamoto,K.: "Mutagenesis resulting from DNA damage by lipid peroxidation in the supF gene of Escherichia coli" Mutation Research. 315. 105-112 (1994)

  • [文献書誌] Takimoto,K.,and Yamamoto,K.: "Spectrum of proton-induced mutagenesis of Escherichia coil crp" Mutation Research. 314. 1-9 (1994)

  • [文献書誌] Nakano,T.,and Yamamoto,K.: "Mutation of a shuttle vector plasmid,pZ189,in Escherichia coil induced by α-particle" Mutation Research. 336. 153-159 (1995)

  • [文献書誌] Akasaka,S.,and Yamamoto,K.: "Mutational specificity of the ferrous ion in a supF gene of Escherichia coli" Biochemical and Biophysical Research Communications. 213. 74-80 (1995)

  • [文献書誌] Ono,T.and Yamamoto,K.: "Spontaneous mutant frequency of lacZ gene in spleen of Muta ^<TM>-mouse increase with age" Mutation Research. 338. 183-188 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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