研究課題/領域番号 |
06454637
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
二階堂 修 金沢大学, 薬学部, 教授 (60019669)
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研究分担者 |
石垣 靖人 金沢大学, 薬学部, 教務職員 (20232275)
鈴木 文男 金沢大学, 薬学部, 助教授 (10019672)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 損傷認識タンパク / シクロブタン型チミン二量体 / (6-4)光産物 / GAPD / 相補性群 / 損傷修復 / ヒト細胞 / 試験館内修復合成 |
研究概要 |
本研究では、紫外線によって照射されたヒト細胞におけるDNA修復過程をタンパク分子レベルで研究することを目的とした。ヒト細胞核抽出液中から損傷の認識に携わるタンパクを分離するため、紫外線照射されたDNA断片によるゲルシフト法を用いて実験を行った。 HeLa細胞核抽出液をヘパリン・カラムで分画したところ、第10番分画(NF-10)に紫外線照射DNAに結合するタンパク分子が存在していた。さらに精製を進めたところ、ポリアクリルアミド電気泳動で約40kDaの分子量を示す単一タンパク分子を得た。この精製NF-10タンパクは、紫外線損傷を有するDNAに特異的に結合した。その結合は紫外線によってDNAに生成された(6-4)光産物を介することが分かった。ついでNF-10タンパクを特異的に認識するモノクローナル抗体を樹立し、試験管内修復系に添加したところ、修復合成が抑制された。また、XPの全ての相補性群細胞抽出液にNF-10タンパクが存在していたことから、このタンパクはこれまでに報告されていない新しい損傷認識タンパクであることが分かった。 NF-10タンパクのアミノ酸配列を解析したところ、グリセラデルハイド3'-フォスフェート・デハイドロゲナーゼ(GAPD)と一致した。またNF-10タンパクはGAPD活性を示した。GAPDの補酵素であるNADP^+がNF-10タンパクと紫外線照射DNAとの結合を競合的に阻害したことから、NF-10タンパクはNADP^+分子種を認識すると同様な機構でDNA中の(6-4)光産物を認識していることが示唆された。今後は、NF-10タンパクに結合する関連タンパクの分離を行ない、NF-10タンパクの紫外線損傷修復過程への関与について詳細な解析を行う予定である。
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