研究課題/領域番号 |
06454661
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
西垣 功一 埼玉大学, 工学部, 助教授 (10107378)
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研究分担者 |
鈴木 美穂 埼玉大学, 工学部, 助手 (60222064)
末光 隆志 埼玉大学, 理学部, 助教授 (40092019)
伏見 譲 埼玉大学, 工学部, 教授 (80011641)
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キーワード | ROSOR法 / ランダムPCR / テトラマ-ライブラリー / 酵素合成 / ヒトゲノム計画 / 塩基配列決定 / ダイレクトシーケンシング / オリゴヌクレオチド |
研究概要 |
2年計画の1年目としての本年度は、後述の理由で塩基配列決定実験が予定通りに進まなかった他は、当初計画の予定を概ね達成したと言える。以下、当初予定に対する結果を略記する。 1.オリゴヌクレオチドのテトラマ-ライブラリーの作成および酵素的オリゴヌクレオチド合成法の効率化について: 既に確立したテトラマ-の酵素的連結を3-4段階(すなわち約20マ-を得る)以上まで、効率的に反応させるために、固相合成を採り入れた方法の開発に成功した。この方法では試料を固相状態と液相状態と液相状態のいずれにもでき、従って反応副産物を容易に除けるのみならず、中間反応自体を反応性の高い液相で行える。(投稿準備中)。現在、さらに収率の向上を目指している。当初予定していたテトラマ-のライブラリーは部分ライブラリー(約60種)の構築に止めてある(現在では、それらの製作が日数・経費の両面から容易になり、実際に必要とするものから作ればよいのと、本パイロット実験ではむしろ適当な部分集合を解明したいと判断したため)。 2.PCRの微量・高速・並列化と実験解析並列処理システムの整備: 10ナノリッルスケールのPCRを可能とする目途がたった。同時にその際の微量アッセイの方法論が確立された。この方法論では数万の試料を並列に処理できる。並列的アンカリングサイト設定のためのランダムPCRのを有効に行うための基礎的理論検討がなされた(一部は論文;J.Chem Softwareに発表)。 3.試料調製とROSOR法の実戦: 試料として大腸菌とウニのDNAを調製し、それに対してROSORの実戦を試みた。ランダムPCRとそれに続く配列決定の簡便法の確立にほぼ成功した。 尚、ランダムPCR産物(両末端の逆位繰返し構造)の特殊性のためにダイレクトシーケンシング法の開発に思わぬ困難があった。
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