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1996 年度 実績報告書

アポトーシスの分子機構と機能

研究課題

研究課題/領域番号 06454679
研究機関東京理科大学

研究代表者

田沼 靖一  東京理科大学, 薬学部, 教授 (10142449)

研究分担者 塩川 大介  東京理科大学, 薬学部, 助手 (90277278)
キーワードアポトーシス / DNA断片化 / 細胞縮小 / エンドヌクレアーゼ / 細胞死 / ネクローシス
研究概要

アポトーシス・エンドヌクレアーゼ、DNaseγの酵素学的解析を行うためにリコンビナントDNaseγを作製し、その性状について詳細に検討した。
リコンビナントヒトDNaseγは、pET32a(+)発現ベクターを用い、大腸菌にてthioredoxin(Trx)との融合タンパク質(Trx-hDNaseγ)として作製した。ヒトDNaseγはそのcDNAの解析よりアミノ末端に20アミノ酸よりなるプリカーサーペプチドを持つタンパクとして生成されることが明らかとなっている。そこでまず、精製タンパクより決定されたアミノ末端からはじまるリコンビナントDNaseγ(Mature form)の作製を行った。その活性についてアクティビティーゲル法及びHeLaアッセイ法を用いて検討したところ、Ca2+/Mg2+存在下にDNAエンドヌクレアーゼ活性を示すことが分かった。次に、その性状検討を行ったところ、リコンビナントDNaseγはCa2+/Mg2+もしくはMn2+依存性のエンドヌクレアーゼで、Zn2+,Cu2+,Ni2+,Co2+といった金属イオンや、ATA,クエン酸ナトリウムにより阻害されることがわかった。これらの結果はラット胸腺及び脾臓から精製されたDNaseγを用いて得られた結果と完全に一致した。以上のことから、クローニングされた遺伝子が真にDNaseγタンパク質をコードしていることが証明された。また、DNaseγはリン酸化やポリ(ADP-リボシル)化などの翻訳後修飾なく活性を持つことが示された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Molecular mechanisms of apoptosis." Apoptosis in Normal Development and Cancer (ed.by Mels Sluyser). Taylor & Francis. 39-59 (1996)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Inhibitory effect of tannic acid on human immunodefiency virus promoter activity induced by 12-0-tetradecanoylphorbol-13-acetate in Jurkat T-cells." Biochem.Biophys.Res.Commun.220. 411-417 (1996)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "DNA fragment'ation during thymic apoptosis is catalyzed by DNaseγ." Apoptosis. 1. 147-152 (1996)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Properties of poly (ADP-ribose) glycohydrolase purified from pig testis nuclei." Arch.Biochem.Biophys.336. 139-146 (1996)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Replication factor C recognizes 5'-phoshate ends of telomeres." Biochem.Biophys.Res.Commun.229. 310-315 (1996)

  • [文献書誌] Sei-ichi Tanuma: "Restrictive proteolysis of fodrin to 120 kDa fragment is not catalyzed calpain during thymic apoptosis." Apoptosis. 2. 1-7 (1997)

  • [文献書誌] 田沼靖一: "アポトーシスとは何か-死からはじまる生の科学-" 講談社, 239 (1996)

  • [文献書誌] 田沼靖一: "アポトーシと創薬" ファルマシア, 140 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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