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1994 年度 実績報告書

中心体の微小管形成能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 06454680
研究種目

一般研究(B)

研究機関日本女子大学

研究代表者

酒井 彦一  日本女子大学, 理学部, 教授 (80011477)

研究分担者 太田 邦史  理化学研究所, バイオデザイン研究グループ, 研究員 (90211789)
大隅 正子  日本女子大学, 理学部, 教授 (60060646)
キーワード中心体 / G蛋白質 / 分裂中心 / 微小管 / 微小管形成中心 / チューブリン
研究概要

動物細胞の中心体は分裂中心として機能することが知られている。最近、中心体はMPFsの活性化に関与し、活性化されたMPFが中心体の微小管形成能を著しく高めることが明らかにされている。中心体の構成成分は少なくともウニ卵では一種のG蛋白質で、チューブリンの重合核となる構造を形成する。分子量5万1千のこのG蛋白質に対する特異抗体は、中心体の微小管形成能を殆ど完全に抑制するので、中心子外周物質として分裂装置(紡錘体と星状体)の形成に関わる。平成6年度は、この51-kDa G蛋白質の分子機能に及ぼすGTPアナログやGDPの効果を明らかにし、このG蛋白質の機能調節に関わる因子の検索を行った。その結果、GTP非水解アナログとしてのGTP-γSや、GMP-PNPは単離中心体、又はその断片からの微小管形成をGTPと同じか、またはそれ以上に保持するが、GDPは、中心体の微小管形成能を著しく阻害することが明らかになった。つまり、GTP結合型⇔GDP結合型の相互変換によって、中心体外周物質の機能が調節を受けるという以前から提出されていた仮説が支持される結果となっている。事実、今年度の研究成果として、ウニ卵から30kDa/45kDa複合体が単離され、この蛋白因子によって51-kDa蛋白質のGTP結合性が調節を受け、中心体からの微小管の形成が制御されることが証明されたので、有糸分裂におけるこのG蛋白質の重要性が更に強まった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Maekawa,S.,Toriyama,M.and Sakai,H.: "Purification of a sea urchin calpactin like protein which is excluded from the mitotic apparatus region" Biochem.Mol.Biol.Internatl.33. 155-163 (1994)

  • [文献書誌] Maekawa,S.,Mishima,M.,Toriyama,M.and Sakai,H.: "Purification of a low molelcular weight microtubule binding protein from sea urchin eggs" Biochim.Biophys.Acta. 1207. 194-200 (1994)

  • [文献書誌] Nakazawa,N.,Motai,A.and Sakai,H.: "GDP inhibits the activity of the centrosome to nucleate micirotubules" Cell Struct.Funct.19. 201-205 (1994)

  • [文献書誌] Sakai,H.: "Trends in the study of the centrosome" J.Jap.Women's Univ.Fac.Sci.2. 67-73 (1994)

  • [文献書誌] Sakai,H.: "Microtubules in mitosis" Cell Struct.Funct.19. 57-62 (1994)

  • [文献書誌] 酒井彦一: "微小管研究の動向" 蛋白質 核酸 酵素. 39. 10-20 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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