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1995 年度 実績報告書

哺乳類卵母細胞の成熟過程における新規卵巣タンパク質の発生工学的手法による機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 06454682
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 孝行  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80197152)

研究分担者 山下 正兼  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30202378)
キーワード哺乳類 / 卵巣 / 卵母細胞 / 卵巣タンパク質 / 発生工学 / フオリプシン / プロテアーゼ
研究概要

平成7年度ではFollipsinのcDNAクローニングを試み、候補となるクローンを単離した。ヌクレオチド配列を決定し推定アミノ酸配列を得たが、タンパク質から決めた部分アミノ酸配列とは完全に一致しないことが判明した。しかし両者の間には極めて高い相同性が見られ、得られたクローンはFollipsinと同属のタンパク質をコードするクローンであることは明らかである。一方、これと平行して進めてきたFollipsinの生理機能に関する研究では大きな進展をみた。即ち、Follipsinが組織型プラスミノゲンアクチベータを迅速に活性化する作用を有することを発見した。さらに体外受精の治療を受けている患者由来の卵胞液にもFollipsinと同様の機能をもつタンパク質の存在を確認でき、その単離にも成功した。現在、酵素学的および物理化学的性状の解析を進めている。“研究発表"の項に示すように、今年度の成果として5編の論文を公表した。
尚、これまでの研究によって、Follipsinの機能が次第に明らかにされつつある。当初その生理機能については、卵胞の成長過程と連関した役割を担っていると想定したが、本酵素は哺乳類の排卵過程に関与していることが強く示唆されるに至った。従って、当初計画した発生工学的アプローチによる機能解明を進める学術的意義は薄れたと考えており、本タンパク質の排卵への関与をより明白にする実験系を導入する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Ohnishi,J.: "Cleavage Specificity of Porcine Follipsin" J.Biol.Chem.270. 19391-19394 (1995)

  • [文献書誌] Takahashi,T.: "Molecular Mechanism of Follicle Rupture during Ovulation" Zool.Sci.12. 359-365 (1995)

  • [文献書誌] Ohnishi,J.: "Occurrence of a Latent Serine Protease in the Follicular Fluid of Porcine Ovary" Zool.Sci.12. 87-90 (1995)

  • [文献書誌] Ohnishi,J.: "A Serine Proteinase from the Follicular Fluid of Mammalian Ovaries" Frontiers in Endocrinology. 13. 191-197 (1995)

  • [文献書誌] 大西淳之: "排卵機序に関わるプロテアーゼ" 日本比較内分泌学会ニュース. 76. 13-19 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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