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1996 年度 実績報告書

哺乳類卵母細胞の成熟過程における新規卵巣タンパク質の発生工学的手法による機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 06454682
研究機関北海道大学

研究代表者

高橋 孝行  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80197152)

研究分担者 大西 淳之  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40261276)
キーワード哺乳類 / 卵巣 / 卵母細胞 / 卵巣タンパク質 / 発生工学 / フォリプシン / プロテアーゼ
研究概要

平成8年度では、ブタ卵巣の卵胞液から単離されたセリンプロテアーゼ(フォリプシン)の活性化機構を解明することを試みた。本酵素の精製過程で得られるクロマトグラフィーの各ステップでトリプシン消化の効果を検討したところ、顕著にフォリプシン様活性の増大する分画があることが判明した。詳しい生化学的解析により、トリプシンで活性化を受ける酵素がフォリプシンそのものであることを証明した。さらにブタ卵胞液から一本鎖型の不活性前駆体フォリプシンの単離にも成功した。また同じ卵胞液には、不活性フォリプシン前駆体を二本鎖の活性型フォリプシンへと変換できる酵素(フォリプシン活性化酵素)が含まれていることを明らかにした。
一方、ヒト卵巣由来の卵胞液を用いた研究にも着手し、ブタフォリプシンと機能的に相同な分子の探索を行った。その結果、プラズマカリクレインが単離されてきた。しかしプラズマカリクレインの殆どが、卵胞液のタンパク質分解酵素阻害タンパク質α 2-マクログロブリンと複合体を形成して不活性化状態となっていることが判明した。従ってヒト卵胞のプラズマカリクレイン活性は、上記の阻害タンパク質により調節されていることが示された。
ヒト卵胞液からプラズマカリクレインが単離されたことにより、ブタフォリプシンがプラズマカリクレインである可能性が示唆された。現在、フォリプシンとカリクレインの異同について再検討をおこなっている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kihara, T.: "Identification and activation of profollipsin, a latent precursor of porcine follipsin" Eur. J. Biocchem.(印刷中). (1997)

  • [文献書誌] Takahashi, T.: "Prolyl endopeptidase from the follicular fluid of porcine ovary : comparison with the liver ezyme" Biomed. Res.17・6. 435-442 (1996)

  • [文献書誌] Takahashi, T.: "Follipsin, Academic Press" The Handbook of Proteoltic Enzymes (Barrett, A. J. and Woessner, F., Jr., eds)、Academic Press. (印刷中). (1997)

  • [文献書誌] Takahashi, T.: "Proteases involved in follicle rupture during ovulation" J. Reprod. Develop.(印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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