| 研究課題/領域番号 |
06455002
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 補助金 |
|---|
| 応募区分 | 一般 |
|---|
| 研究分野 |
広領域
|
|---|
| 研究機関 | 北海道大学 |
|---|
研究代表者 |
石川 信敬 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (70002277)
|
|---|
| 研究分担者 |
小林 大二 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (30001655)
田中 夕美子 北海道大学, 農学部, 教務職員 (60221397)
成田 英器 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20001662)
石井 吉之 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (40222955)
児玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
| キーワード | 酸性雪 / 化学成分 / 融雪 / 陽イオン / 電気伝導度 / 遮断雪 / 強酸性衝撃 / 浸透水 |
|---|
| 研究概要 |
推雪、融解、流出過程において積雪の酸性度がどのように変化するか調査した。調査地として北海道北部に実験流域を設置し、平成6-7、7-8年度の2積雪期間に、1)開地と林内における降雪、積雪、樹冠遮断雪、2)積雪内部及び底面からの融雪水、3)10cm土壌浸透水、4)流出河川水、のそれぞれについて酸性度(pH)、電気伝導度(EC)、含有イオン濃度の長期変動を測定した。特に、積雪では幅1.5mの観測断面を作り最大230個の雪試料を採取しイオン濃度の水平・鉛直分布を求めた。さらに札幌においても野外観測と室内実験を行った。融雪が生じるまでは積雪はpH4.5〜5.3の酸性雪であり、針葉樹林内の積雪や遮断された積雪もほぼ同じ値であった。なお融雪が生じない積雪ではpH、EC及びイオン濃度は水平方向に一様な成層構造をしていたが、融解水が浸透すると成層構造が失われ、その構造変化に従って科学成分の再配分が生じ水平方向にも不均一な分布になることが分かった。融雪期には積雪表面でpHが増大しついで全層の値が増加した。この時、積雪内の陰イオン濃度は厳冬期の40%以下、陽イオンは20%以下に減少した。一方、融雪水はわずか10cmの土壌を浸透するとpH5.8〜6.4、流出河川水ではpH6.8〜7.1であり土壌による酸性度緩和効果が明瞭であった。なお融雪当初に河川水のpHの一時的な低下を観測したが強酸性衝撃(アシッドショック)といわれる程の低下ではなかった。実験室に於いても積雪を人工的に融解させる実験を行い顕著なpH低下を確認した。
|
