1)液体ヘリウム計数管の製作:既製の極低温用(4.2〜〜2K)のクライオスタットを改良しそのヘリウムタンク内に新しく設計製作した液体ヘリウム計数管を取り付けた。計数管の形状には2種類ある。1つは計数管の動作特性を調べるためのもので、20mmφ×長さ600mmの円筒型ニッケル陰極および10μmφの陽極線を持つものである。他の1つはメスバウアー分光測定用で30mmφ×高さ10mmのタイコ型アルミニウム陰極および30μmφ陽極線を持つものである。 2)動作特性の調査:^<109>Cdの電子線を上記計数管陰極を取り付け、2次元多重波高分析器を用いて液体ヘリウム計数管としての時性を調べた。その結果どちらの計数管によっても^<109>Cdからの88keV内部転換電子による信号を取り出せることが分かった。それ以下のエネルギーが電子線に関しては、まだS/N比が悪く取り出せていない。面白いことに、印加電圧を増加するとそれに伴い信号の波高値も増加すること確かめることが出来た。 3)今後の予定:この波高値の増加現象が本当に我々が気体している液体ヘリウム中での増加作用によるものであるかどうかをさらに詳しく調査する予定である。
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