研究課題/領域番号 |
06455016
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
安田 源 広島大学, 工学部, 教授 (00028200)
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研究分担者 |
井原 栄治 広島大学, 工学部, 助手 (90243592)
白浜 博幸 広島大学, 工学部, 助手 (60127660)
玉井 久司 広島大学, 工学部, 助教授 (40106802)
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キーワード | 希土類金属錯体 / 単分散高重合体 / ブチルアクリレート / メソポア活性炭 / カプロラクトン / バレロラクトン / 生分解性 / ラクチド |
研究概要 |
本研究は有機金属化合物に特有な機能を利用して従来にない新素材を合成することを目的としており、主に次の研究を行った。LnMe(C_5Me_5)_2(Ln=Sm,Y)を用いてアクキルアクリレートの重合を行った結果、リビング重合が進行し単分散性の高い高分子量ポリマーが得られた。このことを利用してメチルメタクリレート/ブチルアクリレート/メチルメタクリレートの間の3元ブロック共重合を行った結果、12:72:16比の物のゴム弾性率の高いエラストマー性が認められた。ただし4:92:4比の物にはゴム弾性率は認められなかった。また石油ピッチに1-2wt%の希土類錯体Ln(acac)_3やLnCp_3を添加した後に、これらを水蒸気賦活するとメゾポアが著しく発達した炭素原料が得られた。これらを用いてビタミンB_<12>やフミン酸、染料の吸着を行った結果、これらのように分子量の大きい物質に対して優れた吸着効果が認められた。ピッチのうちどのような骨格がメソポアを開けるのに適しているかを調べる目的でナフタレン、アンスラセン、ピレン、ペリレン等とp-キシレングリコールとの縮合体を用いて水蒸気賦活を行った結果、ピレン、ペリレン単位を含むものにメソポアが開きやすいことが判明した。効率よく分解する生分解性ポリマーの合成を行うために、カプロラクトンやバレロラクトンを出発原料としてラクチド、オキセタン、THFを共重合した物を合成した。DL-ラクチドを16-33%含むラクトンポリマーはコレステロールエステラーゼで分解を行うと100時間程で完全に分解した。しかし活性汚泥では簡単に分解しなかった。またTHFを13-18%含むカプロラクロンやバレロラクトンの共重合体もコレステロールエステラーゼで良く分解した。
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