研究課題/領域番号 |
06505001
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研究種目 |
試験研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
半那 純一 東京工業大学, 工学部, 教授 (00114885)
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研究分担者 |
岡安 良宣 東燃(株), 総合研究所, 研究員
熊谷 啓二 東燃(株), 総合研究所, グループヘッド
本間 健二 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (30150288)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | CVD / シラン / フッ素 / アモルファスシリコン / 多結晶シリコン / 低温結晶成長 / 反応流 |
研究概要 |
シラン-フッ素系CVDプロセスの技術的課題とその解決の指針を得ることを目的として、約40lの内容積を持つ大型縦型CVD装置を試作した。これを用いてSi膜の作製を実施し、本CVD装置の基本特性の評価を行った。特に、シラン-フッ素系反応流の支配因子と考えられるフッ素/シラン流量比、反応圧力、反応ガスの排気速度・滞留時間等をパラメータに選び、膜の均一性、堆積速度、膜構造の評価から、個々の条件における反応流の特質が膜成長に与える影響について詳しく検討した。 膜厚の不均一性は、75mmφの基板全面に渡ってほぼ10%以内に押さえられており、ノズルの基板を対向させた構造を採る限り膜堆積の均一性は満足された。 気相反応条件の検討の結果、これまで検討が行われていなかった原料ガスの滞留時間や原料ガスの供給密度が反応流の特性に大きな影響を与えること、これにより作製されるa-Si:H膜の特性も大きく依存することが分かった。さらに、低温結晶化における構造化の抑制因子として、反応流中に形成される2次反応生成物の影響が大きいことが示唆され、ノズルから噴出する原料供給密度を抑制することによってこれを解決できる見通しを得た。一方、反応流のダイナミックスの解析では、放電フロー装置中の反応種、生成種を検出する目的で、電子衝撃イオン源をもつ質量分析計を解析用反応装置に設置した。さらに、ターボ分子ポンプで作動排気系を一段増やすこと等の装置の改良を行い、背圧を10^<-9>Torrまで下げ、直流放電により生成する原子の検出を可能にした。研究年度内には、最終目標である、シラン-フッ素系反応流を直接用いて測定することはできなかったが、設置したレーザ蛍光法測定系を用いて、モデル系として選択した遷移金属原子(Ni、Co)といくつかの炭化水素分子との反応において、による反応生成種の検出を行い速度定数を決定した。
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