研究課題/領域番号 |
06551001
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
吉田 敦也 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50191573)
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研究分担者 |
堀尾 裕幸 国立循環器病センター, 研究所・疫学部・統計調査研究室, 室長 (20157069)
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キーワード | ハイパーホスピタル / ISDN / 電子問診 / エージェント / ト-ク実験 / 行動 / 観察 / ヒューマンインタフェース |
研究概要 |
本研究では、交流共感型先端VR遠隔医療システムとしてのハイパーホスピタル(超病院)の一部として、ISDNを経由した遠隔2点間で、医師と患者が、それぞれの3次元VR映像のエージェントを用いて面接を行なう電子問診システムのプロトタイプを試作した。本年度は、平成6年度に試作したシリコングラフィックス社のワークステーション「インディ」を中心とした(1)双方向映像通信システムと、平成7年度に試作した(2)3Dグラフィックエージェント用いて、(3)模擬的な電子問診実験を行い、話し易さ、緊張感、行動の反響など対話におけるコミュニケーション特性について測定・評価した。その結果、動作レベルでは、電子面接中にグラフィックエージェントが表現する手足や体の動きが被面接者に反響することが明らかとなった。このことは、電子面接を行う際のグラフィックエージェントの非言語的行動が、被面接者に対して心理的影響を与える要因となることを示唆するものである。音声レベルでは、面接者の発話音声の周波数に被面接者に対して好印象を与える値があることを見いだした。特に、第一フォルマント周波数が平均的な成人の値よりも低い場合に、被面接者はその音声による質問に答えやすいと感じることが認められた。このことは、グラフィックエージェントの発話音声の特性が面接効果に影響を与えることを示唆するものである。これらの結果をもとに診察場面など医療環境における電子問診システムのヒューマンインタフェース設計について統合的な考察を試みた。
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