研究課題/領域番号 |
06554004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
広瀬 立成 東京都立大学, 理学部, 教授 (70087162)
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研究分担者 |
仲伏 広光 住友重機(株), 量子機器事業部, 取締役
汲田 哲郎 東京都立大学, 理学部, 助手 (30271159)
五十子 満大 東京都立大学, 理学部, 助手 (60087004)
千葉 雅美 東京都立大学, 理学部, 助手 (60128577)
浜津 良輔 東京都立大学, 理学部, 助教授 (20087092)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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キーワード | 偏極陽電子 / ゼーマン効果 / スピン回転 / ポジトロニウム / 減偏極 / クエンチング / 消減ガンマ線 |
研究概要 |
β崩壊によって発生する陽電子は縦偏極しており、ヘリシティーの大きさはv/cで与えられる。しかし、この陽電子をそのまま用いたのでは、運動量はそろわない。また、通常の放射線源を用いたのでは、大強度ビームを作ることが困難である。 本研究の成果は、第一に、小型サイクロトロンで生成された18MeVの陽子を^<27>Al標的に当て、(p,n)反応によって^<27>Siを作り、そこから放出される低速偏極陽電子をソレノイド磁場に巻き付かせて輸送するという新しい方法を開発したこと、第二にゼーマン効果を利用して信頼ある低速陽電子の偏極度測定法を確立したこと、第三に、電磁場中および物質中ににおける減偏極を推定するためのモンテカルロシミュレーターを作成し実用化したことである。いずれも期待どうりの成果であり、国際会議、学会、研究会において、講演発表された。本研究で得られた知見を基礎にして、世界で唯一の高品質偏極陽電子ビームTOPPS(TOkyo metropolitan university Polarized Positron beam System)を構築することができた。今後TOPPSは、素粒子物理学、固体物理学、生物物理学など、学際領域を含む広範な研究領域にわたる実験に利用され、新しい物理学研究への発展を約束するものとして大きな期待がかけられている。
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