研究課題/領域番号 |
06554007
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
三本木 孝 北海道大学, 理学部, 教授 (60000791)
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研究分担者 |
木野 幸浩 (株)理学電機X線研究所, (研究担当)副所長
小野寺 彰 北海道大学, 理学部, 助教授 (40142682)
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キーワード | X腺回折 / 低温装置 / ワイゼンベルグ法 / プリセッション法 |
研究概要 |
室温以下の低温で逆格子空間の広い範囲の情報を得るため単結晶用の低温X線回折カメラを試作した。試作機器では、振動写真、ワイゼンベルグ法、プリセッション法の全ての標準的なえ方法が可能である。カメラ部分には故冨家教授によって開発された試作品を使用した、この「冨家法」では試料は動かずX線管球とフィルムカセットとが連動して運動するため、低温装置に適してる。試料を低温に保ったまま、フィルムの運動パターンを選び回転機構を切り替えるだけで上記の方法を選択することができ、試料方位を設定しなおす必要がない。試料の冷却には汎用の高圧ヘリウムガス循環による冷凍機を使用した。測定温度は室温から約15Kの範囲で任意に設定することができる。温度調節を容易にするため、高圧ガス配管にバイパスを設け、冷凍能力の大きな高温領域での使用を容易にした。冷凍機の位置や方位の調節を容易にするため、高圧ガス配管には剛性の小さなフレキシブチューブを使用した。冷凍機を搭載する架台を試作した。この架台上で冷凍機の位置をカメラ本体とは独立に調整可能とした。その結果、冷凍機とその搭載機構の重量についての制限が除かれた。試料の位置方位を架台の上で調節するため、冷凍機のZ位置、自転軸の周りの回転角とX腺ビームを軸とする回転角の微動機構を試作した。複雑な機構がないため、使用中のトラブルが少なく、長時間の無人運転が可能となった。複雑な機構を持たないため、使用時のトラブルも避けられる。普通の室温で使う写真法と同様に、結晶の位置や方位を調整できるため、特別の熟練を必要とせず、初心者や学生が容易に使いこなすことができる。測定速度・精度を高めるため、フィルムをイメージングプレートで置き換えた。その読みとり装置を試作した。
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