研究課題/領域番号 |
06554012
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今西 信嗣 京都大学, 工学部, 教授 (10027138)
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研究分担者 |
中里 俊晴 東北大学, 理学部, 助教授 (00172289)
小山田 正幸 東北大学, 理学部, 助教授 (90004358)
山川 達也 東北大学, 理学部, 教授 (70013373)
今井 誠 京都大学, 工学部, 助手 (60263117)
伊藤 秋男 京都大学, 工学部, 助教授 (90243055)
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キーワード | 共鳴遷移放射 / 遷移放射 / 多重干渉 / 高輝度X線 / コヒーレントX線 / 分光ゴニオメータ / 薄膜間共鳴 / 放射角分布 |
研究概要 |
1.研究目的 本研究課題では、周期的に配列した多層薄膜中を加速電子ビームを通過させ、共鳴遷移放射X線を発生させる。これによりエネルギー分解能の高い高輝度X線の発生手法を確立する。 2.今年度に得られた成果 (1)先ず、遷移放射の単色化に関する理論シミュレーションを詳細に検討し、強度ならびにエネルギー分解能の点で最適条件を探る手法を確立した。 (2)ターゲット、スリット、吸収板および分光ゴニオメータ方式の高分解能X線検出器からなるシステムを製作し、加速器ビームラインに容易に設置できるようにした。 (3)光源ターゲットとして、カプトンおよび単結晶シリコン薄膜からなるスタックの製作法を確立した。 (4)(2)に記載のシステムを東北大学理学部附属原子核理学施設ならびに東京大学原子核研究所に搬入し、実験を行った。 5)X線の放射角度が薄膜間隔に強く依存することを見いだし、薄膜間共鳴効果を実験的に明らかにした。あわせて、X線放射角分布の可視化に成功した。 6)X線強度が薄膜枚数に非線形依存することから、薄膜間共鳴効果を確認した。 (7)薄膜枚数の増加により、X線のエネルギー分解能が著しく向上することを確かめた。
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