研究概要 |
平成4,5年度の試験研究で開発された塩分躍層探査装置とこれに接続されるケーブル長200mの湖底設置型音波送受波器を試作し,デジタルモニターするように設計し,平成6年11月に試験を行い,良い結果を得た。これについて投稿中である。送受信の動作状態および音響記録とも良好で,中海での塩水くさびの反射面は従来型の反射記録よりも鮮明であった。これは,音源から反射面までの距離が短いことと音源が固定されていることによると考えられる。1995年1月には,中海で再度テストを光ファイバー分布型温度センサーを併用して調査を行い,塩分躍層を両者によってよく捉えられることを明らかにした。今年度試作した送受波器の残り2台は完成し,平成7年3月には中海で最後のテストが行われる予定である。本研究は汽水湖の環境保全にとってもっとも重要な無酸素水塊の挙動を知るための方法として広く関心をもたれており,本年度は予期した以上の成果を得ることができた。
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