研究分担者 |
松田 滋夫 クローバテック株式会社, 取締役社長
須崎 聡 千本電気株式会社, 取締役
西村 清和 工業技術院地質調査所, 海洋地質部, 主任研究員
亀井 健史 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (30177597)
三瓶 良和 島根大学, 総合理工学部, 講師 (00226086)
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研究概要 |
1.汽水域に特徴的な塩分踊層を長期にわたって観測するシステムを,今回新たに開発した。それにもとづいて中海,宍道湖の塩分踊層が時空的にどのように変化するかについての連続調査を行い,鮮明な音響記録を成功裡に得ることができた。このシステムは,塩分踊層の記録を時系列で自動的にとることができるもので,これまで船上でしか音楽記録を得ることができるシステムとは異なっている。音波探査に用いる送受波器は,通常船上で使用するものを湖底設置型に改良したものである。この新しいシステムで得られた記録は,5パ-ミル塩分の変化を充分に識別することができるものである。 このシステムを使用して,中海における中央および緑辺部で塩分踊層の動態を観察した。それと同時にpH,溶在酸素,水温,流速および流向を観測した。これらによって塩分踊層は,風によって容易に動くことが明らかになった。 光ファイバー濃度センサーは,長距離の湖底近くの温度分布を知るうえで,有効な装置であることがわかった。これを利用することによって,1m間隔で4000点の温度の測定が可能である。この機器を上記音探機器と併用して,中海において2つの興味ある発見を得た。1つは,湖底における一時的な温泉水の上昇による温度変化である。2つは,気象学的な営力によって引き越される高塩分層の低塩分層水塊下への運動である。光ファイバー温度センサーの有効性は,長距離にわたって時間的および空間的に温度分布を容易に捉えられることにある。
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