研究分担者 |
佐々木 理 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60222006)
井龍 康文 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00250671)
島本 昌憲 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30211965)
中森 亨 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00192229)
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研究概要 |
本研究は,日本学術会議古生物研連および日本古生物学会が緊急の課題として検討してきたわが国の古生物タイプ標本の画像データベースの構築及びネットワーク構想の異体化である.今後のわが国の古生物タイプ標本データベース化の基礎を作ることを目的とし,標本類の分類情報を管理し,広く一般に公開するためのシステムの開発を行った。本プロジェクトの第一段階としてデータベースシステムの基本構成・機能は次の通りである.データモデルは,将来の拡張性を考慮し,標本番号,種名,属名,命名者,提唱年,記載論文,産地,時代,画像,保管場所などの15テーブルから構成されるリレーショナルモデルを使用した.システムはデータサーバーと検索クライアントから構成され,これらはTAINS(東北大学学内ネットワーク)で接続されており,学内の複数端末から管理ソフト,検索ソフトを使ってデータベースの管理や利用ができるようになっている。また一般に普及しているブラウザを使うことにより,Webサーバーを経由してInternetから学術標本情報を検索することもできる.登録データは,本教室が保有する標本のうち,比較的利用頻度の高い刺胞動物(現生標本の他に化石標本を含む)と二枚貝の軟体動物のデータから登録を進めている。現在刺胞動物のテキストデータ約3000件、画像データ300件軟体動物のテキストデータ3000件の登録が終了している.今後石灰藻類や有孔虫等の微化石についても、順次登録を進める予定である.本研究によって開発されたシステムはネットワークを中心とする将来のわが国の分類状況を改善し、分類情報データベースシステムの基礎となりうるものである.
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