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1995 年度 実績報告書

高分子の物性多重検出用GPC/小角光散乱/反転パルス電気複屈折直結型装置の試作

研究課題

研究課題/領域番号 06554031
研究機関広島大学

研究代表者

落合 洋  広島大学, 教育学部, 教授 (50033840)

研究分担者 沖崎 章夫  東ソー(株), 化学研究所, 研究員
福留 清博  広島大学, 理学部, 助手 (50183588)
上田 一義  広島大学, 理学部, 助手 (40223458)
キーワードゲルパーミエイションクロマドグラフィー / 小角光散乱 / 反転パルス電気複屈折 / フロータイプ / 重量平均分子量 / 分子量分布 / 電気モーメント / 配向関数
研究概要

本試作研究の心臓部となるオンライン計測用反転パルス電気複屈折測定装置は,我々のグループが先にバッチ測定用に自作した装置を基本として,±13kv/cm,巾500μmsecの反転パルスが印加できるように改良を加えた。連続して送液されてくる試料溶液の複屈折測定用フローセルは,従来のバッチセルにはない測定中の試料溶液の同時給・排液機構を必要とし,新たな工夫のもとに,設計・製作した。まず,使用できるセル面数の制限から,平行板電極のかわりに給・排液と電極を兼用する細孔ステンレス管を使用し,光学系へのセルの装着面を確保した。この手法は電極に給・排液が存在するため,電極の孔の近傍で電気力線に歪みをを生ずるが,光路中央部にはあまり影響しないため,フローセルには極めて適した設計である。つぎに,電極間の開放部での試料溶液の再混合(溶質のサイズ順に溶離した試料流の乱れ)は,中央に0.2mmの孔をもつ巾0.5mmの微小電極を製作し,セル容量をできるだけ小さく(0.2μl)することで回避した。
計測制御は,GPC/LALLS装置が市販品であり,自作の電気複屈折装置の計測制御を含めて1台のマイクロコンピュータで行うには,両装置のインターフェイス仕様の違いから困難であり,2台のコンピュータで制御することとした。両コンピュータは,サンプル注入時に出力される信号をトリガーとしてそれぞれ計測を開始する。以後,流速が一定であるため,データは一定時間ごとにトランジエント・コンバータを通して収集され,コンピュータに蓄えられる。電気複屈折データは,フロッピ-ディスク一枚に納まるデータ量に対応する1〜1.5分の測定とした。
当初計画したイオン強度調節用の連続脱イオン装置は,これを組み込むことにより溶液の再混合が生じ,その後のデータの信頼性を無くすことが判明したので,一時組み込みを中止しているが,今後も最適な脱イオン装置の開発を継続する。以上で基本装置の開発・製作・組立が終わり,全装置系の性能検査,微調整及び必要個所の再調整を完了した。現在,高分子溶液について基礎的データの収集を行い,物性研究を継続中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K. Ueda: "An Investigation of the Conformation of i-Carrageenan by the MolecularMechanics and Molecular Dynamics Simulation" Bull. Chem. Soc. Jpn.68. 95-106 (1995)

  • [文献書誌] K. Fukudome: "Sonication, Fractionation, and Molecular Weight Distribution of Alternating Polydeoxyribonucleotides: Poly(dG-dC)-Poly(dG-dC) and Poly(dA-dT)-EPoly(dA-dT)" Polymer J.27. 101-110 (1995)

  • [文献書誌] Y. Kawabata: "Effect of Polyelectrolytes on the Complexation between Pyrenesulfonate and Anthraquinonesulfonate Ions." Polymer J.27. 542-546 (1995)

  • [文献書誌] K. Fukudome: "Brownian Dynamics of Weakly Bendable Macromolecules: Effects of Bending Fluctuations on Electric Dichroism" J. Chem. Phys.102. 9700-9708 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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