• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1995 年度 実績報告書

固液界面反応のダイナミック二次元赤外分光解析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06554033
研究機関北海道大学

研究代表者

大澤 雅俊  北海道大学, 触媒化学研究センター, 教授 (00108466)

研究分担者 中野 辰彦  日本バイオラッドラボラトリーズ(株), 応用研究室, 課長代理(研究開発担
キーワード固液界面反応 / その場測定 / 表面増強赤外分光 / 時間分解赤外分光 / 二次元赤外分光 / 反応中間体
研究概要

本研究は,固液界面での反応を,その場で,かつ時間分割で計測し,分子レベルの詳細な情報を得る新しい赤外分光法を開発するものである.これを実現するためには,(1)測定感度の向上,(2)バルク溶液中の化学種による吸収の除去,(3)重畳した反応種と生成種,反応中間体の吸収をいかに区別するか,という問題を解決しなければならない.(1)(2)に関しては,表面増強赤外分光法を用いることによって解決できることはすでに報告したとおりである.本年度は,二次元相関解析法(2D-IR)の利用による課題(3)の解決を重点的に検討した.
いくつかの電気化学反応を数十マイクロ秒から数十秒の時間分解で測定した.この時間分解スペクトルにおける各吸収バンドの相関(ならびに非相関)解析した結果,2D-IRは次の特徴があることがこ明らかになった.
1.S/Nの改善:固液界面系の測定で最も大きな問題となる測定系の雑音,水蒸気やバルク溶液のなどのバックグラウンド吸収が,相関解析によってほぼ完全に除去される.この結果,実効的な測定感度が飛躍的に向上する.S/N【greater than or equal】2ならばピークの検
2.分解能の改善:非相関解析によって,重畳した複数のバンドが明確に区別できる.波数分解能以下のピークシフトでも検出できる.FT-IRの波数分解能を下げられるので,その分測定時間が短縮できる.
3.反応中間体の検出:時間による各バンドの強度変化が明確に区別でき,多数の吸収バンドを各化学種毎にグループ分けすることができた.この結果,スペクトルの解釈が極めて容易になり,微量な反応中間体を検出することが可能であった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Osawa: "Potentinal-Dependent Reorientation of Water Molecules at an Electrode/Electrolyte Interface Studied by Surface-Enhanced Infrared Absorption Spectroscopy" J.Phys.Chem.(印刷中). (1996)

URL: 

公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi