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1995 年度 実績報告書

霊長類の染色体進化研究への染色体顕微鏡切断法の導入

研究課題

研究課題/領域番号 06554040
研究機関京都大学

研究代表者

平井 啓久  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (10128308)

研究分担者 今井 弘民  国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助教授 (10000241)
田口 尚弘  高知医科大学, 医学部, 助手 (80127943)
川本 芳  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (00177750)
キーワード染色体顕微切断 / PCR / FISH / Y染色体 / ニホンザル / 彩色プローブ / ユニバーサルプライマー
研究概要

本年度は、前年度の予備実験の成果を踏まえて、染色体特定部位の採取、PCRによるDNAの増幅、蛍光in situ ハイブリダイゼーション(FISH)法による採取部位の位置確認までの下記の一連の実験行程が完成した。1.DNA採取用の染色体標本作製:1)培養白血球細胞をエタノール固定する。2)染色体標本は、カバーガラス(25×60mm^2)上に作製し、乾燥後99.5%のエタノールに保存する。2.掻き取り用のガラスナイフ:1)先端直径約2μmのものを作製し、後端をワセリンで封じる。2)ナイフは支持棒に装着後、使用直前にUVリンカーで非特異的DNAの破壊を行う。3.染色体DNAの掻き取り:1)直前に染色した標本を位相差倒立顕微鏡とマイクロマニピュレーターを用いて、目的の部位を採取する。2)採取した染色体断片は、ポリエチレングリコール(PG)とプロテナーゼ(PK)の混合液(1μl)に入れ、-20度で保存する。4.PCRによるDNAの増幅:1)2種類のユニバーサルプライマーを使用する。2)合計3回(第1プライマーで1回、第2プライマーで2回)のPCR増幅後、電気泳動で産物の有無を調べる。3)DNAの増幅が確認されたものは、PCRを用いてbiotin-dUTPで標識する。5.FISH法による採取部位の位置確認は、定法に従って分子雑種形成を行い、シグナルの増幅は行わず、1回反応で雑種形成の陽・陰性を調べる。以上の行程を用いて、ニホンザルのY染色体を採取し、数種の彩色プローブの作製に成功した。掻き取る量は、Y染色体1本(長さにして数ミクロン)でプローブ化に十分なDNAを回収できるが、PCR産物の内容は、鋳型となるDNAの状態が試行ごとに異なるため、毎回違っていた。現在、Y染色体の特異的DNAのクローン化、および各プローブ内のDNAの特徴解析を行っている。なお、当初の計画に盛り込まれていた、ヒト第2染色体とチンパンジー第12、13染色体の解析は、現在進行中である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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