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1994 年度 実績報告書

シリコンゲルマニウム量子井戸構造を用いた赤外発光素子の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06555005
研究機関名古屋大学

研究代表者

安田 幸夫  名古屋大学, 工学部, 教授 (60126951)

研究分担者 恩賀 伸二  東芝(株)ULSL研究所, 主任研究員
岩野 博隆  名古屋大学, 工学部, 助手 (50252268)
財満 鎭明  名古屋大学, 工学部, 助教授 (70158947)
キーワードSiGe薄膜 / 低温成長 / 歪量子井戸構造 / 不純物濃度制御 / 磁気抵抗効果 / バンドスプリット
研究概要

本年度の研究において、Si基板上に良質なSiGe薄膜を作製する技術の確立について検討を行ってきた。これまでの薄膜作製では急峻な歪量子井戸構造を実現するために、460℃での低温成長を行ってきた。しかしながら、移動度の評価より、薄膜中に多くの欠陥あるいはクラスターが導入されることが明らかとなり、より高い温度での成長が必要であることが分った。530℃での成長ではこうした欠陥の生成が抑えられ、より良質な薄膜が形成される結果が得られた。しかしながら、界面の急峻性については更に検討が必要である。
また、p型SiGe薄膜の不純物濃度の制御に関し次のような知見を得た。すなわち、不純物原子Gaのフラックスを一定にした場合でも、作製したSiGe薄膜中の正孔濃度はGe組成比に比例して増加することが分かった。これは、成長表面のGe原子がSi原子に比べて、Ga原子を吸着し易くかつ内部に取り込み易いためであると考えられる。430℃の場合、Ge原子上の吸着率および取り込み確率は、Si原子に比べそれぞれ3.6倍及び14倍大きいことが分かった。
歪超格子系におけるバンド構造を決定するため、磁気抵抗効果の測定からp型Si_<0.95>Ge_<0.05>薄膜のバンドスプリット幅についての検討を行った。重い正孔及び軽い正孔の濃度比より、バンドスプリット幅はおよそ25meV程度であることが示唆された。これは、予想される値に比べて大きな値である。今後バンドスプリット幅のGe組成依存性を検討することによって、材料設計のための知見を深めてゆく計画である。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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