研究課題/領域番号 |
06555011
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川上 彰二郎 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (10006223)
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研究分担者 |
片岡 春樹 住友大阪セメント(株), 中央研究所, (参事)研究職
佐藤 尚 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30261572)
花泉 修 東北大学, 工学部, 助教授 (80183911)
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キーワード | 光集積デバイス / 偏光分離素子 / 光アイソレータ / 光スイッチ / 多層膜 / RFスパッタリング / プラズマCVD |
研究概要 |
積層形偏光分離素子(laminated polarization splitter : LPS)は、屈折率の異なる2種材料の多層膜からなる極めて小さな偏光分離素子であり、集積型光機能デバイスの重要な構成素子である。本研究では、光通信で用いられる波長1.55μm帯用および1.3μm帯用の高性能なLPS作製技術の検討をおこなった。波長1.55μm帯用では多層膜をrfスパッタリング法を用いて、(1)低屈折率材料にSiOx:Hを用いること、(2)バイアススパッタリングの条件を最適化すること、(3)成膜途中に表面を研磨すること、の3つの改善を行なうことで、厚さ200μm以上の多層膜を平坦で且つ安定に作製することができた。また、この多層膜から0.1dB/100μmの極めて低損失なLPSを達成した。波長1.3μm帯用では、プラズマCVD法におけるa-Si_<1-x>C_xとSiO_2からなる多層膜の作製条件を最適化することにより、LPSの損失を以前に比べて低減することができた。作製したLPSを平面導波路にハイブリッド集積し、光スイッチングの動作確認をおこなった。また光ファイバ垂直集積デバイスとしてアイソレータアレイについて、原理確認のため従来のルチルからなる偏光分離素子を用いて試作し、本集積構造の有用性を実証した。さらにLPSを用いたときの設計をおこない、特性が大幅に改善されることを確認した。
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