研究課題/領域番号 |
06555013
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
梅野 正義 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90023077)
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研究分担者 |
松本 功 日本酸素株式会社, つくば研究所, 室長
江川 孝志 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 助教授 (00232934)
神保 孝志 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 教授 (80093087)
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キーワード | シリコン上レーザー / 暗線欠陥 / 転位 / ピニング効果 / 寿命 / 量子井戸レーザー / 熱処理 |
研究概要 |
従来のSi基板上のAlGaAs/GaAs量子井戸レーザーの室温・連続動作における1mW一定光出力寿命試験では、約5分の寿命しかなかった。活性層に7%のInを添加したAlGaAs/InGaAs量子井戸レーザーでは、約100分に寿命が改善された。これは、活性層にInを添加することにより転位のピニング効果のために、通電中の<100>方向の暗線欠陥の成長速度が抑制されたためであると考えられる。暗線欠陥の成長速度は、注入電流密度に大きく依存し、注入電流密度が1.0kA/cm^2の時に、20μm/hから5μm/hに低減された。さらに、この試料に成長後にアルシン雰囲気中で750℃で1時間の熱処理を施すことにより、寿命が約25時間に改善された。これは、<100>方向の暗線欠陥が消滅し、<110>方向の暗線欠陥のみ観察され、そして、この<110>方向の暗線欠陥の成長速度が顕著に低減されたためであると考えられる。
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