研究課題/領域番号 |
06555016
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
堀中 博道 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (60137239)
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研究分担者 |
大沢 昌彦 住友電気工業(株), 大阪研究所, バイオニクス主査
梅田 徳男 広島県立保健福祉短期大学, 放射線技術科学科, 助教授 (40142319)
張 吉夫 応用光電研究所(株), 研究室, 技術開発顧問
和田 健司 大阪府立大学, 工学部, 助手 (40240543)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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キーワード | 光CT / 散乱媒質 / 偏光解消 / 拡散光 / 光混合 / 非線形光学結晶 / 光相関 / 第2高調波 |
研究概要 |
非線形光学結晶によるポンプ光と散乱媒質透過光のミキシングは、散乱媒質透過光に対して位相整合条件を通じて、偏光保存と伝播方向の制限を加えると考えられる。本研究では、まず、偏光保存性に注目し、散乱媒質透過光の中から準直進光成分が抽出されるかを調べ、次にポンプ光と散乱媒質透過光のミキシングを行う光学系を組み基礎実験を行い、その結果を基に光CT装置を試作した。 1.偏光保存特性を利用して散乱媒質透過光の準直進光成分を検出するために、半導体レーザーと位相変調器からなる光学系を組み、モデル散乱媒質に対して実験を行った。その結果、散乱媒質に対するLamber t-Beer則の成り立つ範囲を拡大することができることを示した。 2.非線形光学結晶としてBBOを用い、パルス光源としてモード同期Ti:sapphireレーザーを用いて、散乱媒質透過光とポンプ光のミキシングを行う光学系を構成した。散乱媒質濃度を変えて、散乱媒質透過光とポンプ光の第2高調波(SH)光の強度、相関幅の変化を調べた。その結果、相関幅は散乱媒質透過光パルス幅の変化に依存せず、準直進光成分の情報が検出されていることが示された。また、SH光の強度は、散乱媒質が無い場合の-85dBの領域までLamber t-Beer則を示し、光CT実現の範囲が大きく拡大された。 3.試作する装置の小型化のために半導体レーザー励起モード同期YVO_4レーザーの開発を行った。しかし、パルス幅は数ナノ秒から数十ナノ秒と広く、その結果、当初、予定していたピーク強度を得ることができず光CT装置の光源として用いることができなかった。そこで、パルス光源としてモード同期Ti:sapphireレーザーを用いた光CT装置の試作を行った。モデル散乱媒質中で吸収体を回転・平行走査を行い投影データを取得した。画像再構成の結果、明瞭なCT画像を得ることができた。
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