研究課題/領域番号 |
06555047
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有浦 泰常 九州大学, 工学部, 教授 (10038044)
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研究分担者 |
梅崎 洋二 九州大学, 工学部, 助手 (70038066)
黒河 周平 九州大学, 工学部, 助教授 (90243899)
山本 元司 九州大学, 工学部・, 助教授 (90202390)
中西 勉 宮崎大学, 工学部, 教授 (40038055)
毛利 彰 九州大学, 工学部・, 教授 (50037909)
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キーワード | かみあい精度 / 歯車 / 高精度測定 / 歯面形状誤差 / 測定システム / シミュレーション / ロータリエンコーダ / 負荷 |
研究概要 |
本年度は、引き続き測定装置の試作および実用的なソフトの充実を図るとともに、測定結果のデータ検証、弾性変形を考慮した数値計算によるかみあい伝達誤差解析を行い、以下の成果を得た。 1.分解能が0.072角度秒のロータリエンコーダを利用し、エンコーダから発生する32ビットで構成される回転角度データを、2チャンネル同時にかつ高速に収集することがでるようになった。また、この測定装置を動力循環式歯車試験機に組み付け、かみあい伝達誤差の測定システムを構築し、実用の高荷重下での歯車の負荷回転精度の測定が可能になった。実験結果から、測定が妥当であること、開発された測定システムが実用荷重下の歯車のかみあい性能を正確に把握するのに十分な精度をもっていることが明らかになった。 2.歯面形状誤差・組立誤差を考慮して、無負荷時のかみあい伝達誤差のシミュレーションを行い、実験結果と比較た。その結果、無負荷時のはすば歯車対について、組立誤差に対してクラウニングが有効であることが明らかになった。また、負荷をかけた実験結果から、歯形修整に加えてクラウニングを施すことは、結果的に修整が大きくなる傾向にあるため、組立誤差と荷重に適した修整量を選ばなければその利点が現れ得ないことが明らかになった。 3.負荷時のかみあい伝達誤差測定結果から、歯車の歯のたわみ推定を行った。また、誤差・たわみ・荷重作用点のずれ・荷重分担を考慮した負荷時の平歯車に対する伝達誤差の数値計算を行った。その結果、歯形修整により荷重作用点は作用面からずれること、歯のたわみによって歯先稜のかみあいが生じ、その影響で実際の歯の接触領域が変化し、それに伴う実かみあい率の変化が荷重の増加とともに大きくなることが判明した。
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