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1994 年度 実績報告書

薄膜センサーの開発に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 06555050
研究種目

試験研究(B)

研究機関武蔵工業大学

研究代表者

染谷 常雄  武蔵工業大学, 工学部, 教授 (30010680)

研究分担者 新倉 孝明  日野自動車工業(株), エンジン RD部設計技術課, 課長
川瀬 達夫  NTN(株), 自動車製品研究所, 主任研究員
水野 吉一  大同メタル工業(株), 技術研究所 トライボセンター, 部長
岡村 広正  トヨタ自動車(株), 第4開発センター 第3エンジン技術部, 主査
瀧口 雅章  武蔵工業大学, 工学部, 助教授 (40188115)
キーワード薄膜圧力センサー / マンガニン / スパッタリング / 内燃機関 / 油膜圧力 / 軸受
研究概要

本年度に重点的に推進した研究項目について以下のような成果が得られた。1.センサーの膜厚と特性値の関係:(1)マンガニンの膜厚と圧力及び高温感度との関係 マンガニンの膜厚(t)が0.03μmと0.1μmの場合、圧力に対する感度(α_P)は、α_p=22.6×10^<-6>(Ω/Ω)/MPa±10%で、非直線性、ヒステリシスは1%F.S.以下となり、tを変えてもほぼ同じ特性値であるが、温度に対する感度(α_T)は、t=0.03μmでは、非直線性及びヒステリシスが大きく(10%以上)、α_Tの値もばらつきが大きい。t=0.1μmでは、α_T=70×10^<-6>(Ω/Ω)/K±10%の特性値が得られ、非直線性及びヒステリシスは3%F.S.以下となり、膜厚はα_Tに影響を及ぼすことがわかった。(2)保護膜 内燃機関主軸受の油膜圧力測定に応用する場合、保護膜厚さは1μm以上で高い耐久性を持つことが明らかとなった。2.成膜時の温度について:スパッタリング出力は、マンガニンは700Wで成膜した。この場合、基板の温度は200〜250℃程度まで上昇し、センサー特性は上記1(1)のt=0.1μmで示した特性を持つが、400Wではこの特性は得難かった。3.スパッタリング装置の循環水温度について:本研究で使用したスパッタリング装置での成膜時の循環水温度は、常に10〜20℃に保つ必要があることがわかった。これは特に絶縁膜や保護膜を成膜するときに重要となる条件であり、この温度が20℃を越えると、絶縁抵抗が低下する確率が高くなった。このため絶縁膜や保護膜のSiO_2は400Wで成膜し、循環水温度を20℃以下にすることで歩留まりの向上に成功した。4.マンガニンの組成比:これまでのA(83Cu、14Mn、3Ni)に加え、B(87.8Cu、8.75Mn、3.45Ni)、C(86Cu、12Mn、2Ni)の各組成比を持つマンガニンの特性値を調べた結果、α_PはA、B、C共に1(1)に示した値となるが、α_TはCの組成においてα_T≒0〜20×10^<-6>(Ω/Ω)/Kと飛躍的に小さくなることが確認できた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 三原雄司: "薄膜センサーによる内燃機関主軸受の油膜圧力測定法の開発に関する研究" 自動車技術会1994年春季大会学術講演会前刷集. 943. 97-100 (1994)

  • [文献書誌] 市川晋: "多気筒内燃機関の主軸受荷重及び変形に関する研究-主軸と主軸受の相対的傾きの測定-" 自動車技術会1994年春季大会学術講演会前刷集. 944. 89-92 (1994)

  • [文献書誌] 三原雄司: "Development of Measuring Method for Oil Film Pressure of Engine Main Bearing by Thin Film Sensor" JSAE Review. 16. (1995)

  • [文献書誌] 三原雄司: "薄膜センサーによる内燃機関主軸受の油膜圧力測定法の開発に関する研究" 自動車技術会論文集. 26. (1995)

  • [文献書誌] 市川晋: "A Study of Main Bearing Load and Deformation on Multi-Cylinder Engine -Measurement of Relative Inclination between Journal and Bearing-" JSAE Review. 16. (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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