研究課題/領域番号 |
06555060
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
大竹 一友 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (80016427)
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研究分担者 |
鈴木 富雄 (株)神戸製鋼所, 機械研究所, 主任研究員
植杉 賢司 (社)電線総合技術センター, 主任研究員
成瀬 一郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (80218065)
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キーワード | 廃棄物処理 / 産業廃棄物 / サーマルリサイクル / 燃焼 / リサイクル / 動力用電線ケーブル / プラスティックス / 微粉化燃焼 |
研究概要 |
本試験研究の最終年度に当たる本年度では、動力用電線ケーブル廃棄被覆材の主成分であるポリエチレンのほか、ポリプロピレエン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、フェノール樹脂などの各種廃棄プラスティックスの基礎熱物性の解明、着火特性ならびに基礎および実用燃焼特性を明らかにし、燃焼によるサーマルリサイクルのための各種廃棄プラスティックスのキャラクタリゼーションとともに、実用技術に資する支援研究を実施した。得られた結果を以下にまとめる。(1)熱天秤によって各試料の基礎熱物性を解明したところ、試料によって熱分解特性、着火特性は異なり、これは試料製造のための原料とプロセスの差異に関連する。(2)実用燃焼条件における各試料の着火温度を計測したところ、熱天秤実験と同様、着火温度は試料によって異なり、試料の有する放射物性、密度、水素含有率などのパラメータの差異に依存する。(3)以上の基礎実験の結果を踏まえ、廃棄被覆材およびその主成分であるポリエチレンを旋回式乱流燃焼炉を用いて実用燃焼実験を行ったところ、その燃焼性は一般的な微粉炭よりも良好である。(4)廃棄被覆材の場合、微粉炭粒子よりも約6倍大きい300〜440μmの粒子でも完全燃焼が可能である。(5)500μm以上の粗粒子の場合は、着火するものの安定燃焼は達成できない。(6)本旋回乱流式燃焼炉で完全燃焼可能な廃棄被覆材の粒径限界は500μm未満である。(7)以上の成果を利用し、廃棄被覆材燃焼によるサーマルリサイクル技術の実用化に資する設計方針を提案した。
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