研究課題/領域番号 |
06555080
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中田 高義 岡山大学, 工学部, 教授 (50032925)
|
研究分担者 |
矢後 克二 愛知電機(株), 主任研究員
野沢 忠生 九州共立大学, 工学部, 教授 (10268790)
藤原 耕二 岡山大学, 工学部, 助教授 (20190093)
高橋 則雄 岡山大学, 工学部, 教授 (40108121)
|
キーワード | JIS規格 / IEC国際規格 / アモルファス磁性材料 / 単板磁気試験器 / 地磁気 / 残留磁気 / 波形ひずみ |
研究概要 |
世界に先駆けて、「電力用アモルファス磁性材料の試験法」の規格原案を制作するために、地磁気及びヨ-クの残留磁気が、測定制度に影響を与える諸因子について、実測及び数値解析により検討した。また、励磁巻線の結線方法が波形ひずみに及ぼす影響についても検討した。その成果を要約すると、以下のようになる。 (1)地磁気が磁気特性測定に与える影響の検討 磁気シールドルーム内と外とで測定された磁気特性を比較検討した。その結果、単板磁気試験器のヨ-ク構造として縦複及び横複ヨ-ク型を用い、試料を地磁気の方向に対して直交して置けば、磁気シールドルームのような大がかりな装置を用いなくても、鉄損、磁界の強さ及び励磁実効VAの地磁気による誤差を5%以内にすることができることを明らかにした。なお、数値シミュレーションによっても上記のような構造の場合に、最も地磁気の影響が少なくなることを確認した。 (2)ヨ-ク中の残留磁気が磁気特性測定に与える影響 ヨ-クの消磁の有無が磁気特性の測定結果に及ぼす影響を検討した。その結果、横ヨ-ク型の方が縦ヨ-ク型より残留磁気の影響が顕著に現れることを明らかにした。 (3)励磁巻線の結線方法が波形ひずみに及ぼす影響 空隙補償コイルを用いた場合の励磁巻線の結線方法が、波形ひずみに及ぼす影響を検討した。その結果、波形制御を行わない場合には、励磁巻線の層間接続として直列接続を用いた方がよいことを明らかにした。 以上の検討結果をもとに、JIS規格の改訂作業が進行中である。また、本研究結果をもとにしたIEC国際規格を制定するために、ドイツ、イギリス、フランス、イタリアと共同で、回送試験を行う準備を進めている。
|