研究課題/領域番号 |
06555089
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松浦 孝 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60181690)
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研究分担者 |
澤田 康次 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80028133)
室田 淳一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70182144)
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キーワード | 原子層エッチング / シリコン / 自己制限型 / ECRプラズマ / 塩素 / 低エネルギーイオン照射 / ゲルマニウム / 極微細MOS |
研究概要 |
本研究では、自己制限型吸着機構を基礎としたSiの原子層エッチング技術を垂直極微細加工可能な形で完成させることを目的としている。本年度は、3年計画の最終年度として、Siの原子層エッチングと比較しながら、Geの原子層エッチングへ拡張し、さらに極微細MOSデバイス用ゲート加工への低エネルギーECR塩素プラズマの適用についても研究した。 Siの自己制限型原子層エッチングでは、エッチング量は塩素の吸着量に依存している。これに対してGeの原子層エッチングを試みたところ、塩素が飽和吸着している条件で、Ar^+イオン照射量が少ないところでは1サイクル当たり約1/4原子層がエッチングされ、Ar^+イオン照射量の増加と共に増加して1原子層に飽和することを見いだした。また、Ar^+イオン照射量の多いところでは、単純な確率的Ar^+イオン誘起反応を考えた指数関数漸近型の式によりエッチング量のAr^+イオン照射量依存性は表現されることを明らかにした。さらに、入射Ar^+イオン流密度のエネルギー分布の測定結果から、約13eV程度以上のエネルギーを持ったAr^+イオンがGeの原子層エッチングに支配的に寄与していると考えられる。また、低エネルギーECR塩素プラズマを用いて超微細MOSFETの0.1ミクロン以下の高選択垂直ゲート加工を可能にした。 なお、これらの成果は、裏面記載の論文等で発表済み、及び発売予定であり、さらに次期の研究計画に発展するものである。
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