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1994 年度 実績報告書

光MOCVD法による配向制御ZnO透明導電膜の開発

研究課題

研究課題/領域番号 06555090
研究種目

試験研究(B)

研究機関東京工業大学

研究代表者

高橋 清  東京工業大学, 工学部, 教授 (10016313)

研究分担者 山田 明  東京工業大学, 工学部, 助教授 (40220363)
西村 啓道  旭硝子(株), ニューガラス開発研究所, 研究開発(研究職)総
小長井 誠  東京工業大学, 工学部, 教授 (40111653)
キーワードMOCVD法 / ZnO / 太陽電池用透明導電膜 / D_2O
研究概要

本研究の目的は、太陽電池用ZnO透明導電膜の開発である.本年度は,ジエチル亜鉛と水とを用いた有機金属気相成長(MOCVD)法にけるZnO膜の成長機構の解明,表明形状の制御及び耐熱性の向上に着目し,研究を行った.その結果,以下に示す成果が得られた.
1.基板温度120℃以上において,c軸が基板に平行になった,凹凸形状を有する高透過率なZnO膜が得られた.さらに,成長速度の温度依存性,および成長温度に対する膜の配向性を詳細に調べた結果,ジエチル亜鉛と水との化学反応により生じたZn(OH)_2が膜形成種となりZnO膜が生成することが明かとなった.このZn(OH)_2の分解温度が120℃であることから,この膜形成種の基板表面での分解が膜の配向性を決めていることが新たに見いだされた。
2.酸化剤として,D_2Oを用いることにより,凹凸形状を有するZnOが得られる温度が140℃以上となった.これは,膜形成種がZn(OD)_2に変化したためと考えられる.そこで,基板温度130℃においてD_2OとH_2Oの混合酸化剤を用いることにより,ZnOの表面形状を凹凸から平坦まで制御することに成功した.
3.初めに低温度で凹凸形状を有するZnO膜を製膜し、次に高温度でZnO膜を作製する2段階成長法を行った.その結果,膜の凹凸構造を維持したまま耐熱性に優れたZnO膜が製膜可能であることが明らかとなった.
以上より,太陽電池用透明導電膜として,高透過率・テクスチャー構造を有するZnO膜を作製するための基礎的技術が確立された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] W.W.Wenas: "Control of Surface Morphology of ZnO Films Grown by MOCVD" Proc.of the 12th EC PVSEC. 385-388 (1994)

  • [文献書誌] W.W.Wenas: "Optimization of ZnO for Front and Rear Contacts in a-Si Solar Cells" Solar Energy Materials&Solar Cells. 34. 313-319 (1994)

  • [文献書誌] W.W.Wenas: "High Efficiency a-Si Solar Cells ZnO" Ist World Conference on PVEC. (1994)

  • [文献書誌] P.Siamchai: "Improvement of a-Si Solar Cell Fabricated by Mercury-Sensitized Photovoltaic Vapor Deposition Using H_2 Dilution Technique" Jpn.J.Appl.Phys.33. 6099-6104 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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